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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#274 『ヒミコ戦第二形態』(景山将太/MAGATAMA Earrings/PC)

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TinyAssociatesBandがおくるRPG・MAGATAMA Earringsより、

景山将太作曲、『ヒミコ戦第二形態』(仮称)。

ラスボス戦のヒミコの第二形態で流れます。

国内のインディーゲームスタジオ・TinyAssociatesBandのデビュー作として登場した本作。 モンスターと人間が共存して暮らす世界・ヨーフウを舞台に、突如襲来したヒミコ率いるワフウ軍勢に立ち向かうべく、金髪碧眼の少女・チェロが冒険の旅に出ることになる。シンプルな3Dグラフィックと、クラシックなターン制コマンド型の戦闘システムから成るカジュアルなJRPGである。ヨーフウ(洋風)とワフウ(和風)の思惑がぶつかり合うコミカルでシニカルな作風が特徴である。全体的に簡素でこぢんまりした仕上がりとなっている。はじめは英語のみ対応だったが、後に日本語版もリリースされた。

本作の音楽を担当するのは景山将太氏。フリーランスの作曲家で、以前はポケモンシリーズなどで知られるゲームフリークに所属していた経験がある。本作では曲数は多くないが、RPGに必要な街曲、フィールド曲、戦闘曲など、一通りファンタジーを彩る楽曲が揃っている。サウンドトラック等は未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

ラスボス戦の第二形態で流れるのがこの曲である。ヒミコはヨーフウ世界を和に染めんと企む黒幕で、人の姿を保っている第一形態では通常戦闘曲が使われるものの、異形の者へと姿を変えた第二形態になるとこの曲が流れ出す。冒頭のオーケストラヒットに続き、三味線と鐘を用いた迫力満点のイントロによって、それまでの西洋風な世界観とは一線を画する和の趣を力強く印象付ける。5秒頃からストリングスが分厚く伴奏するようになり、10秒過ぎで尺八の主旋律が入ると、ますます閑麗で威圧的な響きを帯びていく。その旋律は勇ましくも哀しげで、34秒以降から伴奏のストリングスがさらに激しく鳴り渡ることで、悲劇的とも言える盛り上がりをみせる。和楽器とオーケストラの組み合わせで最終決戦を華麗に彩る一曲である。

1ループの尺は短めですが凝縮されている感じですね。