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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#463 『LONG TIME AGO』(横田真人/真・三國無双3/PS2)

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コーエーがおくるタクティカルアクション、真・三國無双より、

横田真人作曲、3の『LONG TIME AGO』。事典を閲覧するときに流れます。

一騎当千の猛将たちが大暴れする真・三國無双シリーズのうち、ナンバリング3作目にあたる本作。魏・呉・濁に加え、董卓呂布袁紹・南蛮・黄巾の計8つの勢力の視点から物語を進めていく無双モードや、自由にステージを選択できるフリーモード、タイムアタックに挑戦できるチャレンジモードなど、様々な遊び方が楽しめる。チャージラッシュや名乗りといった新アクションの追加や、一対一の直接対決に挑む一騎打ちシステムの導入など、意欲的な要素が多く盛り込まれている。後に大幅な調整を施した拡張版にあたる猛将伝が発売された。

本作の音楽を担当するのはMASA氏、志知道彦氏、中條謙自氏、三澤康広氏、横田真人氏の五名。いずれも当時コーエーに所属していた作曲家である。本作では前作までのハードロックな無双サウンドとは方向性ががらりと変わり、中国の楽器を積極的に取り入れた重量感のあるエスニックサウンドが中心となっている。こうした中華ロック系の路線は以降のシリーズ作品でも踏襲されることになる。サウンドトラックについては、本作および前作の猛将伝の追加曲を収録したものが発売されていて、本作の猛将伝の追加曲に関しては別途、歴代シリーズの楽曲を集めた究極BOXに収録されている。

三國志事典および武将事典を閲覧する画面で流れるのがこの曲である。三國志事典では本作のモチーフである三国志演義の物語を、武将事典では武将の略歴を読むことができる。ゆったりと奏でられる笛とピアノの音色が印象的で、しっかりとビートを刻むパーカッションが、歴史の重みを感じさせる力強さにあふれている。終始落ち着き払った曲調を貫きつつも、耐え難い哀愁を滲ませた音使いは、悠久の時を越え、三国時代に起きた出来事に思いを馳せるかのようなノスタルジックな響きを帯びている。追憶にふけるにふさわしい一曲である。

全体的にしっとりしているけど、打楽器が強めに響くから意外とリズミカルで小気味良い感じもしますね。良いバランスです。