VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#490 『BGM (CORNERIA)』(平澤創/スターフォックス/SFC)

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任天堂とArgonaut SoftwareがおくるSF3Dシューティング・スターフォックスより、

平澤創作曲、『BGM (CORNERIA)』。惑星コーネリアで流れます。

スーファミ初の本格3Dゲームとして登場した本作。近未来の宇宙を舞台に、戦闘機アーウィンに搭乗するフォックスを操作して、縦横無尽に銀河を駆け巡るシューティングゲームである。ポリゴンで描かれたリアルな3D空間と、キツネやカエルなどを擬人化した個性豊かなキャラクターたちが特徴で、自機を回転させたり傾けたりする様々な操縦テクニックを駆使して攻略していく。当時としては実験的な要素を詰め込んだ意欲作ながらも完成度の高い仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは平澤創氏。本作発売のすこし前まで任天堂に所属していた作曲家である。氏は任天堂に在籍していた期間が2年ほどとかなり短かったため、担当した作品も非常に限られているが、そのなかで本作の作曲に関しては全曲単独で手がけている。スペースオペラ的なSFの世界観にあわせて、シンセサイザーを多用した壮大で勇猛な楽曲が多く収録されているが、なかには不安を煽るようなおどろおどろしい曲調のものもあり、バラエティ豊かなサウンドが揃っている。サウンドトラックはボーナストラックとしてのアレンジを含めて収録されている。

自然と科学が完全な融合を遂げたライラック系第4惑星コーネリアは、数ある惑星のうち最初に訪れるステージである。突如惑星を襲撃していたアンドルフ軍に対抗すべくフォックスが立ち向かうことになるが、そうした波乱の幕開けを彩るのがこの曲である。爽快感に満ちあふれたキャッチーなメロディーが印象的で、シンセの音色に爆発力のあるオーケストラヒットを組み込んで奏でられるその音使いは、無機質な電子音でありながらも緩急自在なメリハリに富んでいる。宇宙戦争の始まりを告げるにふさわしいアグレッシブでアップテンポな一曲である。

色褪せることのない強烈なインパクトがあって格好良いですね。スマブラXでは石坂健太郎さんによるアレンジ(カタカナで『コーネリア』)がありまして、現代の音源に正統リメイクした仕上がりとなっています。あわせてどうぞ。

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