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#491 『sola』(小野秀幸/DanceDanceRevolution・jubeat saucer/AC)

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コナミがおくるダンスシミュレーション・DanceDanceRevolutionおよび

同じくコナミがおくる音楽シミュレーション・jubeat saucerより、

小野秀幸作曲、『sola』。Triple Journeyの連動企画で同時収録された曲。

音楽にあわせてリズミカルにステップを踏んでハイスコアを競うDDRシリーズのうち、ナンバリングやサブタイトルを廃して2013年に登場したのがDanceDanceRevolutionである。対するjubeat saucerは、4×4の正方形のパネルを音楽にあわせてタッチするjubeatシリーズの5作目である。これに加え、ギターとドラムの演奏を疑似体験できるGITADORAのあわせて三つの機種の間でおこなわれた夏休みの連動企画Triple Journeyは、特定の条件を達成することでそれぞれ新曲が解禁される仕組みとなっている。作品の性質上、同一楽曲でもGITADORAでは専用のギタドロックアレンジが施されていることが多い。

三作とも様々な方面で活躍しているアーティストが結集して楽曲提供をおこなっているなかで、いずれもオリジナル曲に関してはコナミ所属の作曲家が中心に手がけている。小野秀幸氏もその一人であり、現在はフリーランスだが、イベントが開催された当時はコナミに在籍していた作曲家である。氏の作曲の傾向としては、得意楽器のトランペットを活かしたスタイリッシュな作風のものが多いほか、クラシックのアレンジなども幅広くこなしていることで知られている。なお、この曲のギタドラ版は96こと黒沢ダイスケ氏が編曲している。

一か月間にわたるTriple Journeyのイベントのうち、第一日目の解禁曲としてトップバッターを務めたのがこの曲である。三機種同時収録(GITADORAのみ専用の別音源)という贅沢な仕様を象徴するかのごとく、この曲は突き抜けるような明るさと華やかさに満ちた爽やかなジャズナンバーである。勢いあふれるトランペットに清涼感たっぷりのピアノ、鮮やかで軽やかなバイオリンの音色が組み合わさって奏でられる、どことなくラテン風味のフュージョンサウンドが、すでに初日にしてTriple Journeyの成功を印象付けてくれる。譜面に関しては(各作品にもよるが、全体的に)コンボは繋げやすいが、16分音符の多さゆえにリズムが少々取りにくいような仕上がりとなっている。うまくフルコンボを達成できれば、いっそう爽快な気持ちになれる一曲である。

ギタドラ版はBPMが上昇している影響もあってか、結構雰囲気が違います。お洒落はお洒落なのですが、涼しげな印象の原曲と比べて、真夏の日差しを燦々と浴びているかのような熱さがあります。『sola GITADORA ver.』(作曲は小野秀幸×96名義)、あわせてどうぞ。

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