安倍栄基作曲、20th anniversary(DS版)の『Final Pair DeathMatch!!』。
エクストラのラストバトルで流れます。
落ち物パズルのぷよぷよシリーズのうち、20周年を記念する作品として登場した本作。DS版が先に発売され、五か月遅れでWii、3DS、PSPにも対応、ハードによってネット通信の可否やキャラクターボイスの仕様、画面の配置などに違いがある。ルールは本作の目玉である2対2の「ペアでぷよぷよ」に加え、定番のものから復活参戦、新規のもの、さらには隠しルールもあわせて合計20種類あり、様々な遊び方が用意されている。ストーリーモードは24人のキャラに沿ってそれぞれ8章ずつ個別のシナリオが割り当てられていて、クリア後の解禁要素も含めて充実した仕上がりとなっている。総じて20周年の集大成にふさわしい大ボリュームとなっている。
本作の音楽を担当するのは安倍栄基氏。セガ所属の作曲家で、ぷよぷよシリーズとは通(ワンダースワン版)で初めて携わって以来、コンパイルからセガに版権が移ってから長い付き合いとなっている。本作でも氏は単独で作曲していて、お祭り作品らしい賑やかな作風のものが揃っている。また、内蔵音源で再生しているDSと他の3機種の間では音源が異なっている。サウンドトラックは後発の高音質版を収録したものが発売されている。
全キャラのストーリーモードをクリアした暁に解禁されるエクストラ、その第8章のラストバトルで流れるのがこの曲である。ルールはペアマッチ、好きなキャラとタッグを組み、協力しながら連鎖を繋げて強敵に挑むことになるが、そうした手に汗握るシチュエーションを、エレキギターによるハードロックサウンドが華麗に彩ってくれる。終始止むことなく暴力的で攻撃的な轟音が響き渡ることで、ラストバトルにお誂え向きな威圧感を漂わせ、まさに最後の死闘という曲名にぴったりな猛々しさを醸し出す。負けてなるものか、という力強い意地を感じさせる一曲である。
紹介したのはDS版、すこしくぐもったというか音の響き方が閉塞的な感じで、他機種の音源にはない息苦しいほどの重厚感が出ているのが魅力だと思っています。聴き比べてみてください。