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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#795 『鉄道ゼミナールのテーマ』(向谷実/鉄道ゼミナール-大手私鉄編-/NDS)

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タイトーがおくる教養ゲーム・鉄道ゼミナールより、

向谷実作曲、大手私鉄編の『鉄道ゼミナールのテーマ』。オープニングで流れます。

鉄道について学ぶ鉄道ゼミナールシリーズの2作目として登場した本作。前作はJRが題材だったが、本作では許諾を受けた大手私鉄16社を題材に学習していくことになる。基本的なシステムは前作同様、ナビゲーターのムカイヤくんが車両について語る車両ガイドや、鉄道の知識を試す鉄道検定があり、さらに新要素として鉄道模型を集めてジオラマを制作できるミニトレコレクションが追加された。メインとなる鉄道検定も大幅にリニューアルされ、16社それぞれの知識を問う各社検定や、知力と体力次第で最大3000問をぶっ続けで回答するサバイバル検定(1問でも間違えたら即終了)などが導入された。初心者からマニアまで鉄道の勉強をするのにお誂え向きな仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは向谷実氏、SUPER BELL"Z(土屋基氏、野月貴弘氏)および堀内靖氏。前作から引き続きの参加である向谷氏は、当時フュージョンバンド・カシオペアのキーボーディストを務めていたミュージシャンで、堀内氏も同じくカシオペアにて、演奏者でこそないものの、テクニカルエンジニアを務めていた。また、SUPER BELL"Zは電車の車内アナウンスをラップに組み込む音楽性で知られるテクノユニットで、向谷氏ともども大の鉄道好きとして知られる。本作では大手16社をイメージしたテーマソングがそれぞれ用意されていて、車内放送や駅名のアナウンス等の歌詞が入ったものもすくなくない。サウンドトラックは本作発売と同時に登場し、容量の関係で作中ではやむなく短めに収録した楽曲のフルバージョンが堪能できる。

オープニングで流れるのがこの曲である。車掌さんによる「出発進行!」のボイスと警笛の音から始まる陽気なロックナンバーで、豪快なエレキギターと爽快なシンセサイザーが絡み合って絶妙に快いアンサンブルを生み出す。非常に清涼感あふれるエネルギッシュな曲調で、ところどころに違和感なく挿入されるボイスが、鉄道ゲームの幕開けにふさわしい昂揚感を醸し出す。聴いているだけで鉄道をこよなく愛する気持ちが伝わってくるような一曲である。

2分10秒あたりの上り下りするピアノの音階が、いっそう爽やかな印象を与えますね。各社のテーマソングで好きなのは、やはり京急の『ドレミファーレ』でしょうか。そちらも躍動感あふれる軽快な仕上がりです。あわせてどうぞ。

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