テクノスジャパンがおくるはちゃめちゃスポーツアクション・
ダウンタウン熱血行進曲より、澤和雄作曲、『おねえさんたちのテーマ2』。
競技開始前の司会シーンで流れます。
熱血硬派くにおくんシリーズの派生作品であるダウンタウンシリーズの2作目にあたる本作。冷峰学園が主催する過激な大運動会に、くにおくん率いる熱血高校ら3チームが参加し、四つ巴の大激戦を繰り広げることになる。殴る・蹴る・武器を使用することが正式なルールとして認められていて、民家や下水道を駆けるクロスカントリー、梯子でライバルを蹴落とす障害部屋、敵も味方も乱闘し合う玉割り競争、バトルロイヤル形式の勝ち抜き格闘の四種の競技を戦い抜いていく。当時としては珍しく最大4人までの同時プレイが可能で、和気藹々と殺伐したパーティーゲームを楽しめる仕上がりとなっている。後にゲームボーイやPCエンジンに移植されたほか、DSやWii、PS3など様々な機種でリメイクされた。
本作の音楽を担当するのは澤和雄氏。くにおくんシリーズには初代から携わり続けている馴染みの作曲家で、本作でも単独で作曲している。本作では大運動会という名のカオスを表現するにあたって、競技を大きく盛り上げてくれるような情熱的なサウンドが揃っていて、なかにはクラシック音楽のアレンジも存在する。各競技にそれぞれBGMがあてがわれているだけでなく、競技中のBGMを事前にカスタマイズすることも可能で、デフォルトでは用いられないカスタマイズ専用曲も用意されている。サウンドトラックは本作単体では発売されていないが、シリーズサウンドをまとめて収録した音楽集に本作の楽曲も含まれている。
競技開始前、司会進行のお姉さんが現れて、試合の回数・制限時間・風の有無をセレクトする画面で流れるのがこの曲である。非常に勇ましく疾走感のある曲調が特徴で、イントロから気持ちよく音階を上り下りする華やかなアルペジオが士気を高めてくれる。まだ戦いは始まってすらいないが、そのアップテンポでリズミカルな旋律は、これから起こり得る手に汗握る激戦を予感させてくれる昂揚感にあふれていて、開始前から武者震いしたくなるような凄まじい気迫に満ちている。ファミコン音源ならではの格好良さを見事に引き出した一曲である。
曲名に「2」とあるのは、司会シーンの前に、放送委員のお姉さんが現れてBGM選択画面が表示されるのですが、そこで流れるのが『競技プログラム (おねえさんたちのテーマ)』であるためです。そちらはいわゆるお姉さんのテーマという題名から想像できるような和やかな曲で、良い意味で題名とのミスマッチ感がある勇ましさ全開のこの曲とは正反対です。あわせてお聴きください。
