Team Ladybugがおくるシューティング・DRAINUSより、
peposoft作曲、『DRAINUS』。タイトル画面で流れます。
主に公認二次創作で知られる国内のゲーム開発チーム・ladybugのオリジナル作品として登場した本作。帝国の圧政に苦しむ辺境の惑星を舞台に、病の父を故郷で療養させようにもその身分ゆえに叶わぬ女奴隷・イリーナは、帝国により幾千の星が滅ぼされたという未来からやってきたカエル型ヒューマノイド・ゲーニーと協力し、帝国の最新戦闘機・ドレイナスを奪取して父と未来を救うべく戦うことになる。全6面×2周構成の横スクロールシューティングで、最大の特徴は自機が敵の攻撃を吸収できる点である。吸収できる攻撃は紫、できない攻撃は赤で色分けされていて、ゲージを消費してリフレクターを展開している間は、紫であれば通常弾だろうとビームだろうとなんでも取り込める。吸収すると自動で反撃してくれるほか、吸収したエネルギーを用いて自機の機能拡張や武装追加をおこなえる（ステージ攻略中でもポーズ画面からいつでも強化可能）。自機は素の状態でも強いが、成長要素を通じてますます強くなるため、初見でもジャンル初心者でもクリアしやすいであろうバランスに調整されている。一方で、往年のシューター向けの多数のオマージュ要素や一撃死モードも搭載されている。間口が広く遊びやすい仕上がりとなっている。後にスイッチに移植された。
本作の音楽を担当するのはpeposoft氏。ladybugの一員であるサウンドクリエイターである。個人でフリーゲームの制作経験があるほか、本作含めladybug製の作品では欠かさず作曲している。本作ではシューティングの王道を征くSFの世界観にあわせて、派手で疾走感のあるガンガン響くエレクトロニックサウンドが揃っている。メインテーマのフレーズが複数の楽曲に散りばめられていることから、曲全体で統一感があってすっと耳馴染みするような印象をもたらす。サウンドトラックはSteam経由でデジタル販売されている。
タイトル画面で流れるのがこの曲である。本作のメインテーマであり、出だしから勢いよく飛ばすノリノリなロックナンバーである。鳴らすトラック数を増減させたり多少メロディーに変化をつけつつも、基本的には首尾一貫してパワフルなリフを繰り返すことで、第一印象の力強さがいつまでも残り続ける。13秒頃からやや抑え気味で理知的な雰囲気になるが、24秒でそれまで伴奏に徹していたエレキギターが自由に演奏し出すと、以降はさらに激烈な勢いを帯びるようになる。40～54秒の間奏でも見せ場が与えられるように、ギターの存在感がかなり強い曲だが、たとえば1分20秒からはギターに溶け込むようにして英語のボイスサンプリングが入っているなど、細かな聴かせどころが用意されている。迫力満点の曲調でゲームを始めるモチベーションを気持ち良く引き出してくれる一曲である。
スイッチ版配信記念に。セレクト画面に移るとボイス部分をフィーチャーしたアレンジというか差分みたいなのが流れますが、これがまた格好良いんですよね。『Prepare for the Attack』もあわせてどうぞ。
