任天堂がおくる横スクロールアクション・ヨッシーアイランドより、
近藤浩治作曲、『アスレチック』。アスレチックなステージで流れます。
スーパーマリオワールドで初登場したヨッシーを主役に据えた本作。双子の赤ん坊（マリオとルイージ）を救うべく、ヨッシーたちが協力し合って大奮闘するアクションゲームである。絵本のような手書き風のグラフィックに、今ではすっかりおなじみのタマゴ産み・タマゴ投げ・ふんばりジャンプといったヨッシー特有の個性豊かなアクションの数々、愉快で陽気なサウンドなど、ヨッシーシリーズのエッセンスがすべて詰め込まれている。コースごとに採点してくれるほか、一回りも二回りも難易度が上昇したスペシャルコースも用意されていて、やり込み要素が充実している。ヨッシーならではのゲーム性をしっかり感じさせる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは近藤浩治氏。おなじみ任天堂に所属する作曲家で、マリオシリーズを中心に数多くの作品を手がけている。ヨッシーシリーズに関しては本作と本作のGBA移植版にのみ携わっていて、本作以降の作品は戸高一生氏などにバトンタッチすることになる。本作ではメルヘンチックな世界観にあわせて、ほのぼのとしたコミカルな曲が大半を占めているが、なかには本格的なロックサウンドもあり、総じてメリハリが利いた良曲揃いである。サウンドトラックは存在するが、一部の楽曲は未収録である。
アスレチック系統のステージで流れるのがこの曲である。強制スクロールで有無も言わせず進行したり、可愛い顔をしたおさるさんが総攻撃を仕掛けてきたりするなど、何かとせわしないシチュエーションにふさわしく、非常に軽快で楽しげな雰囲気を漂わせている。癖になる独特なリズムの上を颯爽と走り抜けていく即興風の旋律は、思わず口ずさみたくなるようなハッピーでキャッチーなムードをつくりあげていて、一度聴いたら忘れられないほどのインパクトを誇る。ひたすらアップテンポで小気味良い一曲である。
近藤さんが作曲したアスレチックは、スーパーマリオワールドだったりマリオブラザーズ3だったりいろいろあって、どれも元気溌剌な魅力にあふれていますが、ヨッシーアイランドのこれが一番印象的です。その他の『アスレチックBGM』、あわせてどうぞ。
