Naughty Dogがおくるアクションアドベンチャー・アンチャーテッドより、
Greg Edmonson作曲、2(黄金刀と消えた船団)の『Reunion』。
シェーファーのイベントやエンディングなどで流れます。
トレジャーハンターであるネイサン・ドレイク、通称ネイトの大冒険を描いたアンチャーテッドシリーズのうち、ナンバリング2作目として登場した本作。今度のネイトは幻の理想郷とされるシャングリラに眠る秘宝・チンタマーニ石を求めて、世界中を旅して回ることになる。実写映画さながらの美麗なグラフィックによる本格的なアクションが魅力で、孤島一つが舞台だった前作から一転、本作ではトルコやネパール、チベットなど、様々な国と地域が舞台となっている。本作では待望のマルチプレイにも対応していて、チーム対抗で宝探しをしたり、仲間と協力してサバイバルをしたりできるようになった。その完成度の高さから、発売後数多くの賞を受賞し、2年後に日本国内ではタイトルからナンバリングをなくした形で完全和訳したものが発売された。
本作の音楽を担当するのはGreg Edmonson氏。エンディングテーマ(複数あるうちの1曲)のみCarmen Rizzo氏が手がけている。Edmonson氏はアメリカ出身の作曲家で、ゲームよりも映画やテレビドラマの劇伴を務めることが多い。氏は前作(エル・ドラドの秘宝)でも作曲していて、UCシリーズには続編の3(砂漠に眠るアトランティス)まで携わることになる。本作は三部作のなかでも特に音楽の評価が高く、AIAS、BAFTA、GANGの三つの団体からそれぞれ音楽に関する最優秀賞を受賞している。オーケストラを主軸にしつつ、そこに民族音楽やアンビエントのエッセンスを取り入れることで、映画音楽とゲーム音楽が融合したような独特な雰囲気を生み出すことに成功している。
音楽全体が評価されているなか、この曲は単体でGANGのBest Original Instrumental Song部門で賞を受賞している一曲である。秘宝の謎を知る老人・シェーファーの死亡イベントや、エンディング直前のヒロイン・エレナの瀕死イベント、さらには立て続けに数曲流れるスタッフロールのトリを飾る曲として用いられ、いずれも印象深いシチュエーションを華やかに彩ってくれる。Karen Han氏が演奏する二胡をフィーチャーした壮大なシンフォニックサウンドであり、その伸びやかで雅やかな音色は、時を越え、生死を越え、Reunion、すなわち再会を望んでいるかのように切なく響く。まさに有終の美ということばをそのまま音楽に仕立て上げたような一曲である。
二胡の音色、素敵ですよね。