カプコンがおくるハンティングアクション・モンスターハンターより、
鈴木まり香作曲、4の『風そよぐ村 ~ シナト村』。シナト村で流れます。
モンスターを狩ることに主眼を置いたモンスターハンターシリーズのナンバリング4作目として登場した本作。シリーズ初となる高低差の概念を取り入れた立体的なアクションが特徴で、ハンターのみならず、拠点そのものが旅をする移動式キャラバンが採用されている。新武器が追加されたほか、オトモアイルーの復活、旧作モンスターのカムバック、さらには狂竜ウイルスの存在によりさらに凶暴化したモンスターたちとの白熱の狩りが楽しめるようになるなど、様々な進化を遂げた。オフラインのストーリーが充実しているなか、オンライン対戦も裾野が広がり、全体的にボリュームたっぷりな仕上がりとなっている。後に拡張版の4Gが登場した。
本作の音楽を担当するのは裏谷玲央氏、鈴木まり香氏、茅根美和子氏の三名。4Gの追加曲の作曲には穴沢弘慶氏と前馬宏充氏も参加している。また、一部の楽曲は甲田雅人氏が以前作曲したもののアレンジである。裏谷氏はMH3から、鈴木氏はMH3Gからシリーズに携わっていて、茅根氏は本作からメインコンポーザーを務めることになる。本作では、東京フィルハーモニー交響楽団による力強い生演奏の数々が、ときにハンターたちの闘志に火を付け、ときにその頑張りを労ってくれる。サウンドトラックは本作用のオリジナルのものが発売されていて、4Gの追加曲に関しては別途、狩猟音楽集のほうに収録されている。
シナト村で流れるのがこの曲である。極東の島国・シキ国にある竜人族の住処であるこの集落は、物語終盤に訪れることになる最後の村で、風が絶えず吹き続けることから、風鳴りの村という別名でも知られる。標高が非常に高く人の出入りが極端にすくない、俗世から隔離された場所を表現するのにあたって、透き通るような笛の音が独特の温もりをもたらす。ギターやストリングスの牧歌的な伴奏の上を緩やかに通り抜ける民族音楽的な旋律は、どこか浮世離れした神秘的な異国情緒を漂わせる。旅路の果てに辿り着いた最後の地を彩るにふさわしい風情ある響きに満ちた一曲である。
イントロの入り方がとても好きです。神話の世界に来た、という感じがすごくよく表れていますね。