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#504 『R5』(tiger YAMATO with ultrabeatbox/beatmania IIDX 3rd style/AC)

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コナミがおくる音楽シミュレーション・beatmania IIDXより、

tiger YAMATO with ultrabeatboxこと南雲玲生作曲、3rd styleの『R5』。収録曲の一つ。

DJになりきって音楽を演奏するbeatmania IIDXシリーズのうち、ナンバリング3作目にあたる本作。それまでの黒を基調としたイメージカラーを一新、7鍵盤の面白さを追求しつつライトユーザーにもプレイしやすい新たな難易度(今でいうところのNORMAL)を追加するなど、革新的な要素が多く詰め込まれている。また、初代(5鍵)の移植曲を大幅に削除し、大々的に楽曲の入れ替えをはかっていて、新時代の幕開けを思わせる仕上がりとなっている。シリーズで初めてコンシューマー向けにもリリースされた作品で、以降もしばらく続くことになる。

本作の収録曲はぜんぶで70曲あまり。うち20曲ほどが本作初出のオリジナル曲で、ジャズやテクノやレイヴなど、様々なジャンルの楽曲が万遍なく搭載されている。本作のキャッチフレーズは「WELCOME TO THE CYBER-beat-NATION」であり、それにあわせてフューチャリスティックな雰囲気の漂う楽曲もすくなくない。なかでもBEMANIの中心メンバーである南雲玲生氏は、本作においてもサウンドスーパーバイザーを務めていて、主にtiger YAMATO名義で新曲も書き下ろしている。サウンドトラックはオリジナル曲およびモードセレクトなどシステム曲を中心に収録されている。

ずばり〈RAVE〉というジャンルのもとに収録されているこの曲は、1st styleの『R3』よろしく緩急自在にうねる音色が特徴的な一曲である。優美で流麗なピアノが奏でるドリーミーな旋律と、それとは対照的に武骨で硬派な電子音が奏でるソリッドな旋律が混ざり合うことで、浮遊感と重厚感が両立した出来栄えとなっている。譜面に関しては、BPMが180と結構速いこともあってか全体的に難しめで、とりわけ両脇の1と7の鍵を高速で捌くことになる16分音符の連打地帯が印象に残りやすい。後半部分もミスを誘発する配置が目白押しで、うまく乗り越えた暁には爽快感もひとしおである。

ANOTHER譜面はすこし尺が長めで、例の連打地帯が延長されています。『R5 (SKA-ANA MIX)』、それから『R3』もあわせてどうぞ。

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