安藤浩和作曲、2の『クラウディパーク』。LEVEL 6「CLOUDY PARK」で流れます。
星のカービィシリーズのうち、ナンバリング2作目、(外伝を除く本編シリーズでは)通算3作目として登場した本作。いつも虹がかかっているはずの七つの島々を舞台に、ダークマターの野望により消えてしまった虹を取り戻すべく、今度のカービィは仲間を引き連れて冒険することになる。それぞれ異なる特性を持つリック・カイン・クーの三匹のお供と一緒にステージを攻略していき、各地に散らばる虹のしずくを集めていく。アクションのバリエーションが増加したことに加え、謎解きや隠し要素も充実しているなど、全体的に遊び応えのある仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは安藤浩和氏と池上正氏。いずれもHAL研に所属する作曲家で、安藤氏は前作の夢の泉の物語から、池上氏はスピンオフのピンボールからシリーズに携わっている。本作でもシリーズ特有の、ほのぼのとしつつ、それでいてときにクールでシリアスなサウンドが揃っていて、ゲームボーイ音源の魅力をうまく引き出した情緒豊かな楽曲が収録されている。サウンドトラックは本作単体では発売されていないが、後発のアレンジサントラなどで徐々に曲名および作曲者の詳細が判明しつつある。
六番目の島にあたる「CLOUDY PARK」のステージ群で流れるのがこの曲である。名前の通り、雲上の庭園が舞台で、歩くと足場が崩れたり強風が吹いたりするギミック満載のステージとなっている。そうした幻想的で浮遊感あふれるシチュエーションにあわせて、この曲はどことなくふわふわ、あるいはそわそわした雰囲気を助長する軽快な音階が印象的である。電子音による穏やかで切なげな主旋律と、せわしげに響く短音主体の伴奏が、いつまでも耳に残る不思議な感触を与えてくれる。温もりを漂わせつつ、終盤のステージらしい緊張感をも備えた一曲である。
有名な曲ですが、正式曲名が確定したのは結構最近のことのようですね。スターアライズのボス戦アレンジ『ダーククラウディ』(編曲は安藤さん、複数曲のメドレー)はなかなか驚きましたが、この曲のフレーズが良いアクセントになっていますね。あわせてどうぞ。