パオンがおくるレースアクション・ドンキーコングたるジェットレースより、
甲賀崇作曲、『ダイナマイトマウンテン1のテーマ』(仮称)。
ダイナマイトマウンテン1で流れます。
ドンキーコングシリーズの外伝作品のうち、ジャングルクライマーに続きパオンが開発を手がけた本作。空を飛ぶたるジェットを手に入れたドンキーたちは、7つのワールドに散らばる16のコースで空中レースに挑戦することになる。Wiiリモコンとヌンチャクをたるジェットに見立て、交互に振ったり同時に振り上げたりという躍動的な操作でコースを疾駆していく。出場選手はコングファミリーに加えクレムリン軍団からも新旧キャラが参戦しているほか、コースギミックとして障害物やトラップが潤沢に用意されていて、同じドンキーコングシリーズのレースゲームでも本作以前に登場したディディーコングレーシングとは一味異なる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは甲賀崇氏。当時パオンに所属していた作曲家である。ドンキーコングシリーズには同じくパオン開発のぶらぶらドンキー(単独)やジャングルクライマー(複数の作曲家と共同)で作曲していて、本作では単独で全曲担当している。森に海に火山に氷原、自然豊かな環境にあわせて、全16コースすべてに専用曲(同一ワールドでは別アレンジ)が用意されていて、ノリノリなサウンドが大空を舞うレースを力強く盛り上げる。サウンドトラックは発売されていないが、1曲のみ大乱闘スマッシュブラザーズXに原曲のまま収録されたため、ここではその曲名の表記法にならって便宜上の仮称を付す。
ダイナマイトマウンテンとは火山がいくつも立ち並ぶ灼熱の山岳地帯で、このワールドには3つのコースがあるが、1番目のコースで流れるのがこの曲である。足元から火が吹き出たり頭上から落石が降ってきたりする危険の多い道のりを、爽やかで解放的なシンセサイザーの音色がスリリングに表現している。その派手で華やかな音使いは、さながら火山でダンスパーティーを催しているかのような疾走感と浮遊感あふれる雰囲気を漂わせていて、終始ハイテンションのまま空中レースという名の盛大な宴を彩ってくれる。
ダイナマイトマウンテン2は新たな主旋律が加わったことでファンキーな印象が強まり、3は和音の組み合わせによってか威圧的で不穏な印象が強まった感じのアレンジです。あわせてどうぞ。