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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#370 『春はあけぼの「Soul Of 侍」』(梅垣留奈/チョロQ3/PS)

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タカラのぜんまい式ミニカー玩具を原作とする、

タムソフトがおくるレースゲーム・チョロQより、梅垣留奈作曲、

3の『春はあけぼの「Soul Of 侍」』。コース「春はあけぼの」で流れます。

タカラ(現タカラトミー)の自動車玩具シリーズ・チョロQのゲーム化第3弾であり、タムソフトが開発を手がけた最後のチョロQでもある本作。前作から大幅にパワーアップし、イベント数、ボディ数、パーツ数、それぞれ100種類用意されている。通常のサーキットはもちろんのこと、砂漠や雪山、洞窟や日本庭園に至るまで、バリエーション豊かなコースが揃っていて、レース以外の探索要素も楽しめる充実ぶりとなっている。

本作の音楽を担当するのは石村睦氏、梅垣留奈氏、田辺文雄氏、本山明燮氏の四名。いずれも当時タムソフトに所属していた作曲家たちである。田辺氏は1作目から、梅垣氏と本山氏は2作目からチョロQシリーズに携わっていて、石村氏は本作が初参加である。本作でもシリーズ恒例のポップでノリのいい楽曲が多く、すべてのコースにそれぞれ異なる曲が割り当てられているなど、新鮮な気持ちでメリハリのあるレースを堪能できる。サウンドトラックは爆走編と激走編の2枚に分かれていて、SE集や一部のアレンジなども含まれる。

枕草子の有名な一節をそのまま引用したコースのうち、春をテーマにした「春はあけぼの」で流れるのがこの曲である。満開の桜のもと、石畳の上を爆走するこのコースでは、鋭角カーブやS字コーナーといった難所があり、序盤に挑戦できるステージとしては比較的歯応えのあるつくりとなっている。爆発力のあるエネルギッシュなイントロから始まり、「ハッ!」という掛け声とともに奏でられる風流な和風サウンドは、春らしい陽気さと麗らかさに満ちている。尺八や琴などの和楽器の音色がシンセと融合することで、古式ゆかしい典雅な雰囲気にレースゲームならではの軽快なテイストが加えられていて、美しい景色のなかでの痛快なドライブを華やかに彩ってくれる。

枕草子シリーズのコース曲はどれもいいですね。曲名のセンスも好き。同じく和風路線な『冬はつとめて「お箸の国」』(石村さん作曲)も、せっかくですのでよろしければ聴いていってください。

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