タムソフトがおくる爽快グロテスクアクション・お姉チャンバラより、
和田真奈美作曲、Revolutionの『VS MISERY』。ミザリー戦で流れます。
美女がゾンビを斬りまくるお姉チャンバラシリーズのうち、Wii向けに登場した本作。暴走する血・忌血の一族の末裔である暗殺者姉妹の彩と咲は、その身に流れる血の意味を知るべく屍霊との戦いに身を投じることになる。シリーズの特色であるセクシー&バイオレントな剣戟アクションはそのままに、本作ではWiiリモコンとヌンチャクによる直感操作を取り入れている。各主人公の視点から物語を追うSTORY、攻略済みのステージを自由に遊べるFREE PLAY、ひたすら戦い続けるSURVIVAL、練習用のPRACTICE、指定の条件の達成を目指すQUEST、キャラを眺め回したりボイスを聴いたりできるVIEW、計6種類のモードが搭載されている。STORYで選べる主人公は初めは彩と咲の2人だが、クリアすることでさらに2人追加される仕組みである。彩は一刀と二刀、咲は刀と素手といったように、各キャラには2つの戦闘スタイルが用意されていて、返り血を浴びるほどに暴走状態となって苛烈な攻撃を繰り出せるようになる。全体的に操作感度は良好で、軽く振るだけで簡単に華麗な連撃を放てるため、キャラになりきって手軽にチャンバラ気分を味わうことができる。シンプルである分、代わり映えはしないが、さくっとB級なノリを楽しめる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは和田真奈美氏。当時タムソフトに所属していた作曲家で、お姉チャンバラシリーズには初代から連綿と携わっている。ボーカル曲にはアメリカ出身のゴスペルシンガー・Argie Phine氏を起用している。本作ではお色気と血しぶきを強調した作風に合わせて、グルーヴィーでスタイリッシュなハウスやロック系のサウンドが揃っている。サウンドトラックは本作の予約特典として付属されていた。
ミザリー戦で流れるのがこの曲である。血染めのワンピースを着た銀髪の大剣使いの少女で、過去作でもおなじみの仇敵として狂気的な言動とともに立ちはだかる。初めはインダストリアル風の不穏なイントロで始まるが、13秒頃でエレキギターが参戦すると血湧き肉躍るようなワイルドでホットな曲調へと様変わりする。エレキギターの裏で理知的に響く伴奏は非常に小気味良く、41秒からキンキン掻き鳴らされるギターは絶妙に耳に残る。47秒から即興風のギターフレーズを織り交ぜてさらにテンションを高めるが、その後再び馴染みのあるリフに回帰して力を温存する。温存した力を解放するのは1分28秒以降、ギターを豪快に鳴らして徐々にアクセルを強めていき、満を持して1分35秒からクラヴィネットの洒落た音色が入るあたりである。サビは2分2秒から、今までの野性的な印象からはあえて外れるような茶目っ気のある音色を奏でるくだりで、意外と雰囲気に合うユニークなアクセントを添えている。荒々しくも可憐な一曲である。
神経が昂るような良いドライブ感がありますね。