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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#1475 『水合戦☆オン・ザ・スノー!』(梅垣ルナ/閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASH/PS4)

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タムソフトがおくる爆乳ウォーターバトル・閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASHより、

梅垣ルナ作曲、『水合戦☆オン・ザ・スノー!』。スノーワールドで流れます。

豊満な美少女忍者たちの戦いを描く閃乱カグラシリーズの外伝にあたる本作。古来より忍の世界に伝わる謎の水鉄砲大会・ピーチビーチスプラッシュで少女たちが競い合うことになる。ウォーターガンを用いた5対5のチーム対抗によるサードパーソンシューティングで、30人(+有料DLCで他社作品からの参戦も含めて16人)のキャラがプレイアブルである。各陣営の視点から物語を追うシングルスプラッシュ、キャラ同士の交流を垣間見れるパラダイスエピソード、自由なチーム編成で優勝を目指すVロードチャレンジ、オンライン対戦用のマルチスプラッシュ、計4つのモードが収録されていて、さらにVR対応の更衣室やジオラマといったおまけ要素も存在する。使える武器はアサルトライフルグレネードランチャーなど10種類あり、これに加えて特殊効果を持つカードを装備してキャラをカスタマイズすることができる。戦闘では濡れて透けるほどにゲージが溜まって一定時間撃ち放題になる仕組みが搭載されていて、敵を撃破した際にはトドメのくねくねフィニッシュに突入し、特定部位を狙い撃って刺激的な演出を発動させられる。オートエイムによるアシストが手厚く、戦闘におけるキャラごとの個性が薄いため、好みのキャラを簡単操作で動かせるとっつきやすさがある。総じてシンプルに遊べる仕上がりとなっている。後にSteamに移植された。

本作の音楽を担当するのは石村睦氏、梅垣ルナ氏、落合貴子氏、本山明燮氏。いずれもかつてタムソフトに所属していた作曲家で、なかでも石村氏と本山氏(両名とも音楽制作会社SoundLab MI所属)は閃乱カグラシリーズには初代から連綿と携わっている。落合氏は本作以前にもESTIVAL VERSUSでの作曲経験があるが、梅垣氏はシリーズ初参戦のようである。また、シリーズ恒例で主題歌のみ林達志氏が担当している。本作ではシリーズサウンドの特色と言える、忍らしい和風のテイストに熱いロックを掛け合わせた作風を部分的に踏襲しつつ、水鉄砲大会というコンセプトに沿うように、より晴れやかでお茶目でどことなくトロピカルな響きを帯びた楽曲が揃っている。サウンドトラックは限定版に付属されていた。

スノーワールドで流れるのがこの曲である。スノーワールドは一面銀世界のマップで、水着姿で水鉄砲を撃ち合うには不向きに思える。そうしたなか、この曲は出だしから無邪気で楽天的なメロディーを奏でることで、寒かろうが場違いだろうがお構いなしのノリの良さを感じさせる。8秒頃でエレキギターの情熱的な音色が加わって11秒から本格始動すると、それまでドラムンベース的な刻み方をしていたパーカッションはいっそう明瞭で爽やかなリズム感を披露するようになる。ギター、ドラム、ピアノ、さらには12~13秒や15~17秒でみられるようにシンセベルの煌びやかな音色を添えることで、すっと耳に入ってきて心をときめかせてくれるような印象を生み出している。33秒以降はギターの代わりにシンセが主役を担い、サビに向けて徐々に勢いを蓄えて盛り上げていく。54秒でサビが始まるとひたすら眩しく清涼感あふれる旋律を紡ぎ、雪の冷たさも忍の定めも忘れて賑やかにはしゃぐ少女たちの姿をたっぷりと印象付ける。サビが終わる1分20秒からギターが小粋な演奏をみせるくだりはさらに気持ち良く、最後まで存分に楽しませてくれる。天真爛漫な一曲である。

一見場違いだけど白い雪に白い水着や肌はよく映えるし、この曲もぴったりはまっているので、良い組み合わせだと思います。