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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#1630 『MISSION 2』(玉山文人・益子重徳/シュタールフェーダー ~鉄甲飛空団~/PS)

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サントスがおくるシューティング・シュタールフェーダーより、

玉山文人・益子重徳作曲、『MISSION 2』(仮称)。2面で流れます。

サントスのPS参入作品にあたる本作。権力抗争から発展した大戦により連合諸国が帝国の強大な軍事力に押されるなか、連合側が形勢逆転の一手として4機の試作戦闘機から成る特別部隊・鉄甲飛空団を編成し、4人のパイロットが出撃することになる。全6面構成、ライフ制の縦スクロールシューティングで、ゲーム性は2Dだがグラフィックに一部ポリゴン描写を取り入れている。攻撃手段はワイドとレーザーの2種類のショットと、ストック制のボムで、ショットは道中のパワーアップアイテムを入手することで強化できる。4つの機体ごとに装備や火力、耐久力が異なり、万能型、機動力重視、重火力型のオーソドックスなラインナップに加え、両方のショットがレーザーになるレーザー二刀流の機体が用意されている。シンプルで初見でも攻略しやすい反面、地味で単調なきらいがあり、スピード感や演出面での迫力不足が目立つ。とはいえ、3段階の難易度設定や敵弾の色変更機能、コントローラのボタン配置タイプの変更など、コンフィグまわりが充実していて、とっつきやすさを意識したつくりが窺える。総じて簡素ながらも配慮の利いた仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは玉山文人氏と益子重徳氏。いずれも当時、音楽制作会社スタジオクリシェに所属していた作曲家で、同社の創業メンバーである。このうち玉山氏は作曲に加えて本作のサウンドデザインも手がけている。サントス製の作品では本作をはじめ、シューティング第2弾となるエア・グレイヴでも携わることになる。シンセやギターをバリバリ鳴らすロックやフュージョン系のパワフルなサウンドが揃っていて、ミリタリーものらしい重厚感とシューティングらしいエネルギーに満ちている。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

MISSION 2で流れるのがこの曲である。連合本国と帝国の間に位置する小さな農業国ケトリアを舞台とするステージで、緑豊かな田園地帯の上空を往くことになる。牧歌的な風景とは裏腹に冒頭の第一音から雷鳴の如く熾烈に響くエレキギターが印象的で、景色は長閑でも確実に戦場の前線にいるのだと実感させてくれる。全体的にハードな曲調だが、6秒から入るシンセのメインメロディーは気持ち良い響きがあり、32秒でストリングスの高音とオルガンの低音が絡み合うさまは程よい清涼感がある。44秒で5連続のオーケストラヒットを決めたあと、満を持して始まるサビにはこれまで以上に伸びやかで快いノリがある。これによってハードな曲調であると同時にポジティブでバイタリティあふれる雰囲気を生み出している。激しい戦火のなかで正義を信じて突き進む様子がよく表現された一曲である。

ライブ演奏とかしたら盛り上がりそうな曲ですね。