VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#494 『オープニング』(御守郁子/不如帰/FC)

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タムテックスが手がける歴史シミュレーション・不如帰より、

御守郁子作曲、『オープニング』。オープニングで流れます。

戦国時代を舞台に、40人の戦国大名から一人を選択して天下統一を目指すという内容の本作。ボードゲーム的な側面のあるシミュレーションゲームで、乱世を生き延びるためには軍事力のみならず、経済力や外交などの手腕を活かして全国制覇していくことになる。配下となる武将ごとにステータスが異なっている点や、官位制度が存在することから武力以外の方法で服従させることができる点、陣形に応じて士気が上下して勝敗に影響する点など、当時としては画期的な要素が数多く詰め込まれていて、基本的にはシンプルなつくりだが、極めて高い戦略性を誇る奥深い仕上がりとなっている。今なお一部で熱狂的な人気を集めているファミコン屈指の意欲作である。

本作の音楽を担当するのは御守郁子氏。当時タムテックスに所属していた作曲家で、本作以前にはスーパーロードランナーシリーズなどを手がけた経験がある。本作ではファミコン特有の丸みを帯びた音源を駆使して、出陣の前は穏やかな、出陣の最中は勇ましげなサウンドが揃っている。サウンドトラックは本作単体では発売されていないが、本作の後継作であるPSPの戦国絵札遊戯のサントラにおまけのような形で収録されている。

オープニングと予告編(タイトルデモ)で流れるこの曲は、曲の格好良さはもちろんのこと、映像の完成度の高さからも異彩を放つ本作のメインテーマである。パーカッションのみのイントロから始まり、勢いに乗って主旋律が加わると、素朴な音源ゆえにメロディーラインの秀逸さが強調される。1分あたりで予告編が流れ始めると、映像のシーンに沿った効果音が取り入れられ、躍動感に満ちた開発スタッフのクレジットとともにおなじみのフレーズが繰り返される。さらにその後、武将たちの紹介がなされると、「究極のシミュレーション」という謳い文句にあわせてきらり煌めく効果音が挿入され、最後はド派手な爆発音で締め括る。さながら映画の予告を観ているような気にさせてくれる一曲である。

戦国絵札遊戯のオープニングでこの曲が『不如帰のテーマ』という題で末村謙之輔さんによってアレンジされています。映像のほうもかなり本作を意識したつくりなのですが、原作を越えるのはいかんせんハードルが高すぎますね。あわせてどうぞ。