コーエーテクモがおくるタクティカルアクション・無双OROCHIより、
小池雅人作曲、2の『OPTIC ZONE』。武将選択画面で流れます。
武将たちの一騎当千の活躍を描く無双シリーズのうち、真・三國無双と戦国無双をコラボさせたOROCHIシリーズのナンバリング2作目にあたる本作。強大な妖蛇の出現により絶望的な状況に陥った英傑たちは、時を渡る力を持つ仙女・かぐやに導かれ、時空を超えて妖蛇討滅に挑むことになる。三國と戦国の武将はもちろん、本作オリジナルやゲスト参戦を含めた総勢132人がプレイアブルとして登場する。キャラの多さに比例してアクションのバリエーションが増え、三人一組のチームで交代時に切れ目なく攻撃を繰り出すスイッチコンボや、三位一体で放つ真・合体技など、戦闘を派手に彩る要素が多数追加された。また、キャラ同士の友好度によって掛け合いの台詞が変化したり、専用の会話やシナリオが解放されたりする絆システムが導入された。そのほか、クリア済みのシナリオをカスタマイズしてネット上に公開できる、無双の戦場というエディット機能が搭載されている。細かなシステムの兼ね合いやゲームバランスは大味なところがあるが、豊富なボリュームを味わえる仕上がりとなっている。後に移植版のSpecialがPSPやWiiU向けに、完全版のUltimateがPS3、PS4、Vita、XboxOne、スイッチ、Steam向けに登場した。
本作の音楽を担当するのは小池雅人氏と藤井美希氏。Ultimateでは豊田亜矢子氏も参加している。いずれもコーエーテクモ所属の作曲家である。このうち小池氏は無双シリーズには三國にも戦国にもOROCHIにも版権コラボにも軒並み携わっている、シリーズサウンドの立役者である。対する藤井氏は普段は作曲よりオーディオデザインやサウンドエディターとしてクレジットされることが多いようで、無双シリーズでは北斗無双やガンダム無双3での担当経験がある。本作では三國のハードロックと戦国のトランスを融合させたOROCHIらしい音楽性を踏襲しつつ、一部には過去作からの流用やゲストキャラの出典作品からの新規アレンジなどが収録されている。サウンドトラックについては限定盤に付属されているほか、オメガフォースブランドの20周年記念CDボックスのなかに本作の楽曲が含まれている。
武将選択画面で流れるのがこの曲である。無印の武将選択画面で流れる『OPTIC LINE』や、本作の無双の戦場で流れる『OPTIC WORLD』と系統を同じくする楽曲群の一角で、例に漏れずスピーディーに疾駆するギターが印象的である。イントロからフルスロットルで飛ばすエネルギッシュな演奏によって、聴いているだけで前へ前へと引っ張られるような強烈な吸引力を生み出す。冒頭から20秒ほど似通ったフレーズを反復する点に加え、曲の展開に変化が現れる21~44秒の間においても後ろで刻まれるリズムは一定である点などから、非常に疾走感あふれる曲調でありながら、どっしりとした安定感を併せ持っている。よりどりみどりの無双武将たちを前にして昂る心理を的確に表現した一曲である。
なんとも気持ち良い曲ですね。無印の『OPTIC LINE』、2の『OPTIC WORLD』、どれも小池さんの作曲ですが、あわせてどうぞ。