VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#429 『Universe Blue [Soyuz MIX]』(並木学/作戦名ラグナロク/AC)

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NMKがおくる横スクロールシューティング・作戦名ラグナロクより、

並木学作曲、『Universe Blue [Soyuz MIX]』。2面と5面で流れます。

アーケードゲームとして、SNKの業務用NEOGEO・MVS向けに開発された本作。自機は三種類から選択することになり、装備もメインショット・ミサイル・リアショットそれぞれに三種類ずつ用意されているため、それらを効果的に組み合わせることで、プレイスタイルに合わせて自由にカスタマイズできる点が特徴である。障害物や地形にも点数判定があることからスコア稼ぎの幅が広く、難易度もそこそこに設定されているなど、バランスの取れた仕上がりとなっている。後にアケアカNEOGEOシリーズの一環として、XboxOneやPS4、スイッチなどにも原作に忠実に移植されている。なお、ゲーム名の読みは「オペレーションラグナロク」である。

本作の音楽を担当するのは並木学氏。クレジットでは氏の別名義兼愛称であるSANTARURU(さんたるる)と表記されている。氏は当時NMKに所属していて、同社がビデオゲーム事業から撤退するまでの間、そのサウンドを支えてきた作曲家である。本作ではラグナロクユグドラシルといった北欧神話由来のキーワードが多く登場することから、硬派なシューティングでありつつファンタジックな色合いもあり、そうした作風に合わせて煌びやかなテクノやレイヴ系の楽曲が揃っている。長らく音源化されてこなかったが、現在は本作単独で収録したものと、同じくNMKが開発したガンネイル(作曲は秀谷和則氏)との抱き合わせで収録されたサウンドトラックが存在する。

2面「LUNAR」および5面「SURFACE OF THE JUPITER」で流れるのがこの曲である。イントロから疾走感たっぷりに奏でられるピアノが印象的で、思わず踊り出したくなるような幻想的かつグルーヴィーな響きを生み出す。22秒で主旋律が入る直前にピアノが一気に音階を滑り降りるグリッサンドを披露することで、後続のフレーズを鮮やかに盛り上げ、その休符をうまく活かした歯切れの良いメロディーが、ますます洒落た雰囲気に磨きをかける。36秒~43秒の電子オルガンや、1分頃から始まる煌びやかなシンセパートなど、聴きどころ満載なフレーズを複数用意していて、月面を、あるいは木星の表面を、敵を一掃しつつ進んでいくエクスタティックな爽快感を見事に表現している。曲名に付されているSoyuz MIXという名称もまた、90年代当時の電子音楽ブームを思い起こさせるような印象を与える。独特なセンスが光る一曲である。

本作の曲はこの曲以外にも~MIXとついているのが多いですが、どれもいいセンスですよね。