タイトル画面などで流れる、本作のメインテーマ。
ヨッシーアイランドに引き続きヨッシーが主人公を務めるヨッシーシリーズ第2作目として登場した本作。絵本の世界を舞台に、ベビークッパに奪われたスーパーしあわせのツリーを取り戻すべく6匹のちびヨッシーたちが奮闘することになる。ゴールを目指してコースをクリアするという従来のゲームシステムとは異なり、コース内に散らばる30個のフルーツを食べた時点でコースクリアになるほか、各ワールドにつき4コース用意されているが、一度のプレイ(一周)で遊べるのは1コースずつであるなど、全体的にみて異色の仕上がりとなっている。本作のファンシーな世界観は、以降のシリーズ作品でも連綿と受け継がれることになる。
本作の音楽を担当するのは戸高一生氏。任天堂に所属する作曲家で、本作から採用されたヨッシーのボイスを担当しているのも氏である。前作ヨッシーアイランドでの近藤浩治氏による温かみのあるサウンドを踏襲し、本作では明るく可愛らしい楽曲が揃っているが、同時にトラウマ要素が多いことで知られる本作らしく、不気味なテイストのBGMもすくなくない。ほとんどの楽曲は『ヨッシーのうた』をアレンジしたものとなっている。サウンドトラックは起動時のボイス「ニンテンドウ!」やスタッフの声なども含めて収録されている。
タイトル画面およびオープニングデモで流れるのがこの曲である。ちびヨッシーの陽気な歌声が印象的な、本作のメインテーマにしてシリーズ全体の代表曲である。カリンバを思わせる癒しの音色から始まり、天真爛漫でキュートな声が加わることで、絵本の世界のメルヘンチックな雰囲気を見事に表現している。基本的に似たり寄ったりのフレーズを反復するだけ、というシンプルな曲構成だが、ヨッシーの健気な歌声には不思議と心が和らぐような魅力があり、聴いているうちに一緒に口ずさみたくなるようなキャッチーさを感じさせる。底抜けに楽しい気分に満ちた一曲である。
木琴の楽しげな旋律が素敵な『ヨッシーのうた』もあわせてどうぞ。