怪獣映画「ゴジラ」を原作とする、WayForward Technologiesがおくる怪獣バトル・
Godzilla: Domination!（ゴジラ怪獣大乱闘アドバンス）より、Jake Kaufman作曲、
『Meteor Z』（仮称）。同名のステージ（すいせいゼータ）で流れます。
怪獣映画「ゴジラ」のゲーム化作品のうち、GBA向けの対戦アクションゲームにあたる本作。第二東京市の上空に突如出現した隕石Xから放出される磁力線により、巨大怪獣たちが凶暴化し、各地で大乱闘を繰り広げることになる。登場する怪獣は6匹＋ノンプレイアブル1匹の計7匹で、ステージ中の建物や乗り物を破壊することでゲージを溜めて必殺技を発動できる。対戦形式は1対1のみならず2対2や1対3などのチーム戦があり、バトル結果では勝敗に加えて行動に応じてスコアが算出される。ややボリュームに欠けるが、携帯機でゴジラの格ゲーを遊べる無二の仕上がりとなっている。日本国内ではアタリより2003年に「ゴジラ怪獣大乱闘アドバンス」の名で発売された。
本作の音楽を担当するのはJake Kaufman氏。当時フリーランスだったアメリカ出身の作曲家で、WayForward Technologiesには後年、一時的に在籍することになる。ゴジラ作品に携わるのは本作が現時点で最初で最後で、なおかつ本作は氏の担当作のなかで初めて日本国内でも発売された作品（そもそもWayForward製のゴジラ作品は本作のみで、氏のみならずWayForwardにとっても本作が日本初上陸の作品）である。本作ではGBA音源を駆使した重厚なロックナンバーが揃っていて、乱闘気分を大いに盛り上げてくれる。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
Meteor Z（すいせいゼータ）のステージで流れるのがこの曲である。紫色の大地に奇妙な建築物が並ぶ光景を、怪しげなデジロック調のイントロで印象付け、小気味良い勢いを保ちながら19秒から主旋律が始動する。整然と敷き詰められた伴奏の16分音符は、力強く前進するメロディーラインに疾走感を与え、1分手前でサビに到達すると、昂揚感たっぷりに盛り上がる曲調の背後で、さらに限界を目指して高音を掻き鳴らす。ストイックなリズム感とドラマチックなメリハリとが共存した爽快な一曲である。
攻め寄せるような荒ぶるGBA音源、いいですよね。Nova-10（ステージの見た目はほぼMeteor Zの色違い）のB面の曲も好みです。あわせてお聴きください。
