Q Entertainmentがおくる音と光の電飾パズル・ルミネスより、
中村隆之作曲、ライブの『no bird』。ホリデーパックで追加された収録曲の一つ。
上から降ってくる2色4マスから成る正方形のブロックを組み合わせ、同色で2×2以上で固め、画面左から右へと移動するタイムラインの通過を待って一気に消去する落ち物パズルシリーズ・ルミネスのXBLA向けタイトルとして登場した本作。基本的なルールやシステムはそのままに、肝となるスキン(ゲームの進行にあわせてパズル画面の背景・BGM・SEが切り替わる独自要素)について、好みに応じて順番をカスタマイズできるスキンエディットモードが追加された。また、ローカルおよびオンラインマルチプレイにも対応していて、シリーズ初となるDLCが6つ配信されている。シリーズ譲りの没入感のあるゲーム性を堪能できる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは中村隆之氏。DLCの追加曲で過去作からの楽曲や、杉山圭一氏とh ueda氏の新規書き下ろしが多数収録されている。中村氏は音楽制作会社ブレインストームの代表で、多数のアーティストが参加するルミネスシリーズのなかでも初代から携わり続けているサウンドの要である。本作初出の曲(≒スキン)は特に6つめのDLCであるRockin' Holiday Packに集約されていて、おなじみのエレクトロニックミュージックからチルアウト、ガバ、チップチューンまで、センスあふれる電子音楽が揃っている。サウンドトラックについては、DLC20曲を作曲者が各々セルフリミックスを施したアレンジ盤が存在する。
ホリデーパックに含まれるスキンの一つとして、枯れ木の背景との組み合わせで流れるのがこの曲である。穏やかなアコースティックギターと、カッと心地良く鳴るリムショットと思しきスネアドラムとが印象的な、非常に落ち着いた一曲で、35秒からはハイノートの電子音が加わるのにあわせて、ドラムの打音が変化する。基本となるフレーズはずっと同じだが、徐々に音数を増やし、1分過ぎで幻想的な歌声をも取り入れることで、胸がすくような魔術的な奥深さを演出する。なお、このスキンではブロックが2×2以上揃ったとき、効果音としてピアノの和音が鳴る仕組みとなっていて、その美しい響きも相まってさらに深遠な没入感を生み出してくれる。
ブロックが落ちるときの「コォン!」という立体感のあるSEもまたいいんですよね。サントラのセルフリミックスは、ゲーム中の効果音なども曲の一環としてところどころ入れているので、リミックスと言っても割と実際に作中で聴くものに近い出来です。あわせてどうぞ(たとえば「コォン!」は8秒や12秒あたりで使われています)。