Masayuki Itoがおくる弾幕シューティング・弾幕月曜日より、
Masayuki Ito作曲、黒の『Boss 3』。3面のボス戦で流れます。
インディーゲームクリエイターのMasayuki Ito氏による代表作である弾幕月曜日のアップグレード版にあたる本作。基本プレイ無料だった前作とは異なり、1面は自由に試せるが2面以降は課金が必要な仕組みに変わった。前作は初心者でも腕を磨きながら挑戦できる絶妙な難易度調整が施されていたが、本作では黒という題名に恥じず初めから弾幕地獄が待ち受ける。全5面構成、育成要素がなくなったことを除き基本的なゲーム性は前作と共通しているが、ステージは新規に作り直されているほか、新要素として6種類の強力なサブウェポンが追加されていて、苛烈な弾幕に苛烈な対抗手段で立ち向かうことができる。高難度ながらも避けて撃って敵を殲滅する爽快感が凝縮された仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのはMasayuki Ito氏。前作に引き続き開発者自らがサウンドも手がけている。本作では前作のアレンジを中心に、相変わらずアップテンポなテクノやEDM系の楽曲が揃っている。前作同様、ほぼすべての曲に共通して用いられるメインフレーズが存在することが特徴で、どの曲も雰囲気は似ているが、熱く激しい曲調でしっかりと魅せてくれる。サウンドトラックは氏のYouTubeチャンネルやSoundCloudで公開されているほか、各種デジタルストアで配信されている。
3面のボス戦で流れるのがこの曲である。イントロのコンマ数秒ほどでテンションを一気に高め、ハーモニクス（倍音）を利かせたエレキギターの音色が豪快に響き渡ることで、瞬く間に臨戦態勢を整える。12秒あたりでパーカッションが本格的に参戦すると、その前のめりなビートがますます熾烈に闘争心を煽り立てる。ギターが主旋律を担うなか、28秒から荒ぶるピアノが加わって徐々に音量を増していき、間奏を挟んだ後、1分頃にはむしろピアノが主役級の活躍を見せる。流れが変わる1分9秒にはやや丸みを帯びたシンセブラスのような音色が入り、すこし落ち着いた哀愁を漂わせる。1分33秒で再びギターが力強く吠えると、そのままループに入りそうな勢いを感じさせるが、ループする代わりに1分55秒から新たなピアノパートが奏でられ、曲終盤に向けてメリハリ豊かに盛り上げる。圧倒的な激しさと美しさに満ちた一曲である。
ピアノパートは前作のメインフレーズと本作の『Menu』を溶け込ませている感じですかね。『Menu』、あわせてどうぞ。
