Doragon Entertainmentがおくる弾幕シューティング・Danmaku Unlimitedより、
BLANKFIELD作曲、2の『First Sortie』。1面で流れます。
カナダ出身のSunny Tam氏が個人で運営するインディースタジオ・Doragon Entertainmentの代表作であるDanmaku Unlimited（弾幕無限）シリーズの2作目にあたる本作。全5面構成で耐久力ありの残機制の縦スクロール弾幕シューティングで、国産のアーケードや同人STGに近いオーソドックスな作風が特徴である。難易度はEASYからEXTREMEまでの4段階で、敵を倒すなどの通常のスコア稼ぎ要素に加えて、弾幕をギリギリで避けることで点数が加算されたり倍率がかかったりする仕組みとなっている。特筆すべきは視認性を重視したゲームデザインで、全体的に派手で煌びやかなグラフィックながらも、敵弾は見た目ではっきり周囲と区別できるし、当たり判定も分かりやすく示されている。自機にポイントを振り分けて攻撃性能や耐久力などを強化することもでき、カスタマイズする楽しみも味わえる。歯応えはそこそこに、遊びやすさに配慮した仕上がりとなっている。後にAndroidやPCに移植された。
本作の音楽を担当するのはBLANKFIELD。日本国内の同人サークル（warinside氏による個人運営）で、主にゲーム音楽をメタルアレンジすることで知られる。Doragon Entertainment製の作品には本作以前にStorm Strikersを担当したことがある。また、Danmaku Unlimitedシリーズには次作の3でも引き続き作曲している。本作ではメタルやロック、ジェントなどの激しいジャンルを軸とした硬派なサウンドを書き下ろしている。サウンドトラックはStorm Strikersと一緒になって収録されていて、ボーナストラックとして一部の楽曲のアレンジも含まれる。
1面で流れるのがこの曲である。開始直後、母艦から飛び立って出撃する短い演出が入る間は、エコーの効いた幻想的なイントロが流れ、操作を受け付けるようになる10秒あたりからエレキギターの猛々しい音色が参戦する。絶えず和音で奏でられる主旋律が、重苦しい曲調を力強く牽引する。30秒手前で一旦主旋律が途絶え、そこから30秒ほど即興風にガンガン鳴らす間奏が続いた後、58秒で主旋律が舞い戻る。今までにないほど高密度なドラム捌きを披露しながら激しく盛り上げ、ひとしきりサビを奏で終えると、しばらく轟音が続くもやがて静けさに回帰する。完全にイントロにループしたわけではなく、1分41秒でピアノのような音色がそっと響くことで、神秘的な響きに磨きをかける。それも終わるとループ部分に入る（サントラ収録版では曲終盤の3分22秒からハードコア風味の歪んだパートがあるが、作中で聴く機会はない）。初めての出撃を豪快に飾る一曲である。
この荒々しい感じ、とてもいいですね。サントラに8-Bit Versionというのがあって、そっちは荒さよりもレトロ風の矩形波や三角波で奏でられる音源ならではの心地良さがある感じです。『First Sortie (8-Bit Version)』、あわせてどうぞ。
