「機動戦士ガンダム」を原作とする、
バンダイナムコがおくるシミュレーション・SDガンダムGGENERATIONより、
おおくまけんいち作曲、オーバーワールドの『鋼鉄の七人』。
クロスボーンガンダム 鋼鉄の7人の戦闘シーンで流れます。
ガンダムのゲーム化作品のうち、スーパーデフォルメを施したSD作品群のなかのウォーシミュレーション・GジェネシリーズのPSP向け第3弾にあたる本作。歴代のGジェネ参戦作品を網羅して新録を加えた61作品、950以上のユニット、400以上のキャラから成るボリュームが特徴で、原作を再現したシチュエーションを描くワールドツアーと本作オリジナルの展開を描くワールドコアのWストーリー形式で進む。当時最新のAGEやUCの一部機体の初参戦のほか、00の外伝にあたる00P、00F、00Vの追加や拡充、クロスボーンのスカルハートや鋼鉄の7人などの新機体など、バラエティ豊かな顔ぶれが揃っている。全体の世界観やシステムは前作WORLDをベースにしているが、戦場で特定条件を満たすことでクロスオーバーイベントを解放するジェネレーションブレイクを二度起こすと、新要素としてさらに条件達成でオーバーインパクトなる現象が発生するようになった。味方が反旗を翻して自軍に襲ってくる異常事態に突入するが、相手に母艦がある場合に母艦を沈めれば帰属するユニットを捕獲できるため、やり方次第で戦力増強に繋げられる。そのほか、各種武装のバランス調整、オリジナルキャラのカスタマイズ要素の拡張なども施されている。総じて携帯機でありながら新旧入り交じる集大成的な物量を楽しめる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは大井晴矢氏、大澤紀彰氏、小西輝男氏、河西良氏、鈴木ぷよ氏、花岡宏晃氏、福田康文氏、Kozy氏。いずれも当時、音楽制作会社ツーファイブに所属していたか提携していた作曲家である。Gジェネシリーズには2作目のZERO以降、ツーファイブの面々が連綿と携わっている。なかでも参戦が古い順で小西氏はNEO以降、河西氏はSEED以降、福田氏はPORTABLE以降、花岡氏はSPIRITS以降、大澤氏はWORLD以降での作曲経験がある。本作の音楽は新規書き下ろしのものもあるが、例によって過去作や版権曲のアレンジが多い。そのため、スタッフロールに記載のあるメンバー以外にも、たとえば以前シリーズに関わっていた元ツーファイブの故・おおくまけんいち氏による作曲分なども含まれる。また、元々用意されたBGMのほかに外部の記録媒体から自由に曲を取り込んで再生場面を選択できるカスタムサウンド機能に対応している。サウンドトラックは未発売だが、後の作品などを通じてある程度曲名が判明しているようである。
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人の味方キャラの戦闘シーンで流れるのがこの曲である。全編を通じてアレンジがかかっているが、GジェネFの『クロスボーン・ガンダム』(『宇宙海賊クロスボーン・バンガード』とも)が下敷きになっているようである。イントロからけたたましく吼えるエレキギターやシンセブラス、パーカッションが印象的で、20秒ほど溜めたあとに入る縦横無尽のメロディーラインは非常に強い気迫と牽引力がある。30~31秒あたりで一つのフレーズが終わって即座にギターへバトンタッチするさまはノンストップの勢いがあり、41~42秒で一際激しくオーケストラヒットを炸裂させると後続のサビへ見事に橋渡しする。曲の冒頭は囂々としていて強圧的な雰囲気があったが、サビでは輝かしく潔い雰囲気を纏うようになり、攻勢に出て優勢に転じる様子が曲の流れから伝わってくる。とりわけ58秒以降でギターが高速アルペジオを掻き鳴らして無限に盛り上がっていくくだりは爽快極まりなく、1分3~7秒で力強く発散すると次のループへと間髪入れずに突入する。気骨あふれる強剛な一曲である。
この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。EXVSのマキシブーストにアレンジがあり、音色の質感や音量バランスが変わったことで、なんだかさっぱりしたような、濃さが抑えられた感じがします。GジェネFの『クロスボーン・ガンダム』もあわせてどうぞ。