VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#516 『ボス戦』(増子司/PC原人/PCE)

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アトラスとレッドカンパニーがおくる横スクロールアクション・PC原人より、

増子司作曲、『ボス戦』(仮称)。ボス戦で流れます。

PCエンジンを代表するアクションゲームとして、アトラス、レッドカンパニー、ハドソンの三社が手を組んで開発した本作。スキンヘッドで石頭な原始人の主人公が、得意の頭突きなどの強力な攻撃を駆使して悪の大王キングタマゴドンIII世を討伐することになる。原始時代の恐竜王国を舞台にしているため、野性味あふれるアクション性やキャラクターモーションが特徴的で、お肉(いわゆるマンガ肉)を食べることでパワーアップするなど、見た目も性能も面白いシステムが搭載されている。後にAmigaファミコンに移植されたほか、ハドソンセレクションという名目でゲームキューブPS2向けにリメイクされた。

本作の音楽を担当するのはまっここと増子司氏(現在はもっぱら増子津可燦という名義で活躍している)。当時アトラスに所属していた古参の作曲家である。本作ではPCエンジン内蔵の波形メモリ音源をうまく調整し、聴き心地の良い澄んだ音色を生み出すことに成功している。全体的に古代のロマンを感じさせるようなエキゾチックな楽曲が多く、野蛮だけど愛嬌のある本作の世界観にぴったりな楽曲が揃っている。サウンドトラックは現在に至るまで残念ながら未発売であるため、曲名は便宜上の仮称とする。

本作のボスといえば、その造形からして非常にパロディ成分が多めでくすりと笑えるようなユーモアに満ちていることで知られるが、そうしたボス戦で流れるのがこの曲である。いかにも真剣勝負というようなシリアスな曲調で、可笑しさとは無縁な勇ましさが前面に漂う仕上がりとなっている。小刻みに伴奏を奏でる重低音が、高音を主体とする主旋律と絡み合い、互いに競い合うような切迫した雰囲気をつくり出す。ボスはいずれも悪の大王に洗脳されているが、そのような洗脳の恐ろしさを音で代弁しているように感じられる。

PCエンジンミニの発表を記念して。コナミはハードメーカーの印象はないのですが、そういえばハドソンを吸収していましたね。