VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#963 『ボス戦(奇数面)』(清田伸雄/フロッガー3D/3DS)

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アルファユニットがおくるカエルアクション・フロッガー3Dより、

清田伸雄作曲、『ボス戦(奇数面)』(仮称)。

ワールド1・3・5のボス戦で流れます。

コナミのアーケード用アクション・フロッガーの30周年記念作として3DS向けに登場した本作。6つのワールドでカエルが障害物をハネてヨケてゴールを目指すことになる。全60ステージ、カエルが3度死ぬ前に3回ゴール地点に辿り着けばステージクリアとなるが、道中では危険な自動車や天敵や機銃などの脅威がカエルに容赦なく襲い掛かる。ルールや操作はシンプルだが、初見殺しありの骨太な難易度が特徴で、道路はもちろん、カジノ、戦場、寿司屋まで、ギミック豊かなステージが揃っているほか、各ワールドの最後にはボス戦もある。マルチプレイにも対応していて、原作のままのグラフィックで力尽きるまで無限に遊べるフォーエバーモードも搭載されている。ダイナミックかつシュールな世界観と、往年の名作アクションの歯応えを同時に堪能できる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは清田伸雄氏。音楽制作会社ピュアサウンドに所属する作曲家である。本作では演出面の派手さにあわせて、音楽がやたら壮大である点が印象的で、重厚なオーケストラサウンドを軸にカエルの活躍を彩る楽曲が揃っている。また、カジノではジャズ風、戦場ではロック風など、場面に応じて様々なジャンルを使い分けている。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

奇数ワールドのボス戦で流れるのがこの曲である。巨大なトラックや火山の怪獣など、カエルが挑むには無謀とすら思える相手との死闘を盛り上げるにあたって、この曲はまさに王道を突き詰めたハイファンタジー調の戦闘曲に仕上がっている。高音のコーラスに重厚なストリングス、荘厳なオルガンが絡み合って、さながら世界の命運を賭けているかのような悲壮感と使命感を漂わせる。27秒あたりからは、短音で区切るコーラスの裏で長音を歌い上げるコーラスが重なり、奥行きと厚みのある威圧感を醸す。ボス戦らしいエッセンスを注ぎ込み、奮闘するカエルの雄姿を鮮やかに表現した一曲である。

偶数面の迸るエレキギターの戦闘曲も、ラスボス戦の切羽詰まったシンセサウンドもとても格好良いのですが、音源が見当たらないのでそちらの紹介は割愛します。