VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#616 『激闘』(照田明弘/Zill O'll/PS)

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コーエーがおくるフリーシナリオRPGジルオールより、

照田明弘作曲、PS版の『激闘』。一部のボス戦で流れます。

歴史シミュレーションの印象が強いコーエーによる純粋なRPG作品として登場した本作。中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を彷彿させるバイアシオン大陸を舞台に、大きな歴史の流れに揉まれながらも主人公の選択次第で物語が動いていく。フリーシナリオ制を採用しているため、一部の必須イベントを除き何をやるもプレイヤーの勝手で、どんな事件に出くわすか、どのキャラと付き合うか、戦争の際にはどこの勢力に加担するか、最終的にどのエンディングを迎えるかなど、非常に自由度とリピート性の高い仕上がりとなっている。骨太の世界観のもと、複雑に絡み合う人間模様が紡ぐ各々の生きる道を存分に堪能できる作品であり、後にインフィニットとしてPS2にリメイクされたほか、さらに追加要素を加えたインフィニットプラスがPSPに登場した。

本作の音楽を担当するのは岡安千夏氏、照田明弘氏、平澤勉氏の三名。いずれも当時コーエーに所属していた作曲家たちである。また、インフィニットでは曲名こそ変わっていないが、音楽が一新されていて、そちらは水谷広実氏が手がけている。このうち照田氏はPS版原作のサウンドディレクターを務めていて、作曲のみならず効果音も制作している。本作では剣と魔法の王道なRPG的世界観を下地に、歴史の重みを感じさせる重厚なファンタジーサウンドが一通り揃っている。サウンドトラックはインフィニットの新曲と一緒に一部のみ収録されている。

PS版のボス戦の曲として、闇の王女や巨人、シャリ戦など、いくつかの重要な戦闘で流れるのがこの曲である。荒れ狂うイントロから始まり、力強いオーケストラヒットに続いて奏でられるピアノの旋律が、疾走感と清涼感たっぷりに展開していく。畳みかけるように主旋律を交代するストリングスは、小気味良いドラムやベースラインとともにさらなる勢いを蓄えていき、頂点に達したところで甲高いオーケストラヒットが鳴り響く。一切中弛みすることなくループへと繋がっていくその怒涛の音使いは、まさに曲名通りに激闘を彩ってくれる。

ネメアが参戦したオロチ2では藤井未希さんによる派手なロックアレンジが用意されています。いかにも無双な感じに仕上がっていて、その変容ぶりが面白いです。あわせてどうぞ。

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