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#694 『Improvisation for Violin on a Main Theme "Legacy"』(Jeff Rona・鈴木幸太/デビル メイ クライ 5/PS4・XOne・PC)

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カプコンが手がけるスタイリッシュアクション・デビルメイクライより、

Jeff Rona・鈴木幸太作曲、『Improvisation for Violin on a Main Theme "Legacy"』。

ラスボス戦の前奏曲として流れます。

悪魔狩人の華麗な活躍を描くDMCシリーズのうち、ナンバリング5作目にして11年ぶりの正統続編として登場した本作。突如出現した人々の生き血を啜る魔界樹クリフォトをめぐり、謎の男の襲撃を受けて力を失ったデビルハンターのネロ、その叔父で伝説級の強さを誇るダンテ、さらに新主人公として魔獣を使役する悪魔使いのVの三人が、異変に立ち向かっていくことになる。新キャラクターに新アクション、進化したグラフィックや新鮮な爽快感など、シリーズ特有のスタイリッシュさに磨きがかかっていて、ミッションごとに特徴の異なる三者三様の主人公の言動やバトルスタイルを楽しむことができる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはCasey Edwards氏、John R. Graham氏、Cody Matthew Johnson氏、Stephen McNair氏、Jeff Rona氏、鈴木幸太氏、寺山善也氏、前馬宏充氏の八名。このうちリードコンポーザーの鈴木氏をはじめとする日本人三名がカプコンに、McNair氏がサウンドプロダクションATTIC INC.に所属していて、その他はLOS ANGELES MUSIC PRODUCTIONSとして参加している。各主人公の通常戦闘曲にボーカルを起用したり、ロックのみならずハードコアやデスメタルのジャンルを取り入れるなど、本作は今まで以上に音楽に力を入れていて、スタイリッシュランク(コンボや被弾状況から、プレイヤーがどれほどうまくアクションをこなしているかを測る目安)が最高潮に達すると曲も連動してサビが流れ出す、といったインタラクティブな工夫も多く仕組まれている。サウンドトラックはトレーラーでの使用曲やボーナストラック含め全5枚組で発売されている。

ラストバトル直前のムービーシーンから戦闘に突入する際に流れるのがこの曲である。曲名から窺える通り、本作のメインテーマである『Legacy』(鈴木氏による)のバイオリンアレンジで、美しく力強いビブラートをかけつつ、ときに重音を駆使しながら奏でられる即興風の音色が、甘美で悲痛な雰囲気を醸し出す。時折挿入される息継ぎのような間が、憂いを帯びた旋律をいっそう緩急豊かに盛り上げ、これから始まろうとするスタイリッシュな激闘の幕開けを、クラシカルでメランコリックな余韻を漂わせながらしなやかに彩ってくれる。

ラスボス戦の曲は打って変わってダンサブルなEDM系ですが、この前奏曲の溜めと焦らしのおかげで爽快感がぐっと強調されていると思います。バイオリンの表現力をうまく活かした一曲ですね。原曲で主題歌の『Legacy』もボーカルに負けず劣らずバイオリンの見せ場が多い曲ですので、あわせてどうぞ。

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