ハドソンがおくるパズルゲーム・ぱにっくボンバーWより、
小谷野謙一・竹間淳作曲、『メタルボンバー戦』(仮称)。同名のボス戦で流れます。
ボムを駆使したアクションゲーム・ボンバーマンシリーズのうち、落ち物パズルに特化したアーケード版ぱにっくボンバーのスーファミ移植として登場した本作。平穏を乱すワールドボンバー五人衆に立ち向かうべく、今度のボンバーマンは世界を飛び回ることになる。システム面はアーケードを概ね踏襲し、L字型のボンバーマンを縦か横か斜めに三つ以上同色で繋げて消していき、対戦相手が目詰まりすると勝ち、というオーソドックスなルールだが、巨大な爆弾で一気に吹き飛ばすデカ爆やアイテムが大量発生するドクロルールなど、一発逆転の要素も充実している。移植に際してストーリーや音楽などがブラッシュアップされた仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは小谷野謙一氏と竹間淳氏。スタッフロールには特に区別なくサウンドという括りでYmoH.S(崎元仁)氏の名前も確認できるが、崎元氏自らのホームページによると、本作には作曲ではなく効果音とマニピュレートで携わったようである。竹間氏は原作のAC版含め、ボンバーマンシリーズには初代から関わり続けている一方で、小谷野氏は本作がシリーズ初参加(かつ現状では最初で最後)である。世界各国を舞台にしていることから、本作では音楽もウェスタンや演歌といった個性的なワールドミュージックが揃っている。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
ワールド2のボスであるメタルボンバーとの対戦で流れるのがこの曲である。メタルボンバーはイギリス出身でジャンクフードとヘヴィメタルが好きという尖った感性の持ち主だが、そうした彼の好みにあわせて、この曲もゴリゴリと攻め寄せてくるようなアグレッシブなメタルナンバーに仕上がっている。金属っぽい雰囲気を醸す独特な音色と、自由自在に蛇行する旋律とが相まって、情熱的で威圧的で、非常にノリの良い重厚感を生み出している。「ハンバークにしてやるぜ!」という彼の決め台詞とあわせて、ばっちり脳裏に焼き付くような熱狂に満ちた一曲である。
よく反響するような空間で爆音で流したらさぞ心地良いでしょう。