Kyle Pulverがおくるパズルプラットフォーマー・Offspring Fling!より、
Alec Holowka作曲、『Adventure Time』。31面~40面などで流れます。
Super Meat BoyのアートやVergeの開発全般に携わったことで知られるアメリカ出身のインディーゲームクリエイター・Kyle Pulver氏によるパズルアクションゲームとして登場した本作。子どもとはぐれてしまった黄色くてふわふわな謎の生物が、危険がいっぱいの森のなかを探索して子どもたちを見つけ出すことになる。ステージは100以上、自力では動けない子どもたちを、ときに担いだり投げ飛ばしたりしてゴールへと導いていく。道中の仕掛けを起動したり敵を倒したりするのにも、投擲武器代わりに子どもを活用できる。基本的にどのステージもさくさくクリアできるため、難易度は適度に易しい一方で、タイムアタックによるやり込み要素が充実しているほか、自らステージをつくり出すレベルエディターも用意されている。遊び方次第でいろいろな楽しみを見出せる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは故・Alec Holowka氏。カナダ出身の作曲家で、Pulver氏の作品には本作以前にもEveryone Loves Active 2やVergeなどで作曲した経験がある。本作では愛らしいアートワークにあわせて、明るく陽気なサウンドが揃っていて、ストリングスをフィーチャーした遊び心あふれる楽曲が、ステージ攻略を軽快に彩ってくれる。サウンドトラックはBandcampでダウンロード配信されている。
数あるステージのうち、31面から40面などにかけて流れるのがこの曲である。「冒険の時間」(「おやつの時間」と言うときのような軽い表現)を意味する曲名通り、冒険心をくすぐる音使いが特徴で、その弾けるような瑞々しさが、スリリングなアドベンチャーを華やかに彩る。バイオリンやアコーディオン、クラリネットと思しき楽器が混ざり合うことで、音の一つ一つに温もりが感じられるような、優しくて柔らかな魅力を醸している。どこか民族的で牧歌的で幻想的な空気感を漂わせつつ、躍動感たっぷりの小気味良さを感じさせる一曲である。
ほのぼのしているけれど、同時に浮世離れしたようなメロウな雰囲気もあるような素敵な曲ですね。