須戸敏之作曲、『WATER』（仮称）。ウォーターステージで流れます。
アーケードで始まったパズループシリーズのDS進出作にあたる本作。動くレールに敷き詰められた色とりどりのジュエルストーンに対し、中央の発射台からストーンを放って割り込ませ、同色を3つ以上揃えて消していくことになる。基本的なルールは従来通りだが、タッチペンでストーンをはじく直感的な操作や、マイクに息を吹きかけて妨害ギミックを解く要素など、DS特有のゲーム性を楽しめる。延々とパズルに挑むチャレンジモードのほか、ステージクリア型のクエストモード、2人対戦用のバーサスモード、詰将棋の要領で定められた手数で攻略するチェックメイトモードが収録されている。瞬時の判断力が問われる、シンプルながらも歯応えのある仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは須戸敏之氏。本作の発売元である任天堂に所属する作曲家である。本作以前にも、同じくミッチェル開発・任天堂販売のパズルゲームである直感ヒトフデおよび通勤ヒトフデでの作曲経験がある。本作では集中力を高めてくれそうな知的なテクノやエレクトロニカ系の楽曲が揃っている。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
ウォーターステージで流れるのがこの曲である。クエストモードに登場するギミックステージの一つで、ステージが水没している影響でストーンの動きが鈍くなる。いつもとは操作感やスピード感が異なるステージを彩るにあたって、泡が弾けるような特徴的なイントロで始まり、5秒頃から渋いアコースティックギターが加わることで耳心地の良い印象を与える。ギターが主役を務めるものの、絶えず独特なリズムパターンを紡ぐパーカッションも存在感を放っている。加えて19秒あたりからシンセパッドが参入することで、いかにも水中面らしい浮遊感を漂わせる。34秒で一旦アコギが抜ける代わりに煌びやかな高音が響くと、それにあわせて39秒と46秒で折よくギター（それも今度はエレキギター）がさりげなく吠える。再度アコギパートを挟みながら似たフレーズを奏で、1分18秒からそろそろ本格的にエレキ主体になるかと思いきや、間もなく収束してループに至る。捉えどころがないが、不思議と心地良い一曲である。
プツプツと小気味良く鳴るリズムがいいですよね。
