東亜プランがおくる固定画面アクション・スノーブラザーズより、
太田理作曲、『DOSSKOI SNOW』。ステージ5(41面~50面)で流れます。
アーケード用の固定画面アクションゲームとして登場した本作。悪の手先にさらわれてしまったお姫様を救うべく、雪だるまのニックとトムが敵を蹴散らして進むことになる。全5ステージで各ステージ10面、計50面構成からなり、敵を倒す際は雪ダマショットを放ち、相手を雪玉に変えたうえで他の敵を巻き込みながら転がしていく。ドロップアイテムは自機をパワーアップできるもののほか、ボーナス得点が加算されるSUSHIも登場し、どこか奇妙なトーンで描かれる独特なグラフィックと相まって、個性が光る仕上がりとなっている。後にゲームボーイやファミコン、メガドライブ、スマホなどにも移植された。
本作の音楽を担当するのは太田理氏。当時東亜プランに所属していた作曲家で、本作以前にはワードナの森、本作以降はナックルバッシュなど、主に東亜プラン製のアクションゲームを担当することが多い。本作ではSUSHIを筆頭に、なぜかところどころ和風の世界観が反映されていることから、曲のほうもコミカルでエキゾチックな雰囲気のものが揃っている。サウンドトラックはアウトゾーンと抱き合わせで収録されているもののほか、アーケードサウンドを集めた東亜プラン ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.5にも本作の楽曲が収録されている。
5番目のステージ群で流れるのがこの曲である。他のステージは専用曲が存在しない(ステージ1と3、ステージ2と4はそれぞれ共通のものが用いられている)が、ここだけは最後ということもあり特別仕様となっている。イントロからアウトロまでずっと途切れることなく奏で続けられる、不思議と癖になるようなリズムが印象的で、曲名のセンスも含めておちゃらけた雰囲気を醸しつつ、終始頑なに同じフレーズを繰り返していく。40秒あたりですこしメロディーに変化があったと思いきや、すぐまた同じ調子に戻る。黙々と雪玉を転がして敵を倒すという本作ならではのストイックさを体現した一曲である。
本作はなんだか妙に中毒性のある楽曲揃いですね。