カプコンがおくるドリームタッグマッチバトル・タツノコVS.カプコンより、
裏谷玲央・北川保昌・鈴木幸太・成田暁彦作曲、
ULTIMATE ALL-STARSの『オービタルリング格納庫』(仮称)。
宇宙の騎士テッカマンブレードのステージで流れます。
タツノコプロのヒーローたちとカプコンのキャラたちが共演を果たすタツノコVS.カプコンシリーズの第2弾であり、欧米向けに制作された作品の逆輸入版として登場した本作。前作Wii版はタツノコ側11キャラ+カプコン11キャラだったが、本作はハックション大魔王が不参加である代わりに新たにタツノコ側に3キャラ(テッカマンブレード、コンドルのジョー、ヤッターマン2号)、カプコン側に2キャラ(デッドライジングのフランク、ロックマンXのゼロ)が追加され、総勢26キャラがプレイアブル参戦している。基本的な対戦システムや操作性は前作を踏襲しているが、永久パターンの撲滅をはじめとするバランス調整が施された点、そして何よりWi-Fi通信対戦が実装された点が大きい(現在はWi-Fiサービス終了済み)。相変わらずお祭り感重視でバランスはムラがあるが、見た目の派手さやキャラを動かす楽しさは十分に堪能できる。また、おまけ要素として、前作にあったキャラ別のミニゲームを廃止する代わりに本作ではシューティングに一本化して大幅にボリュームアップされた。総じてコラボ作品特有のてんやわんやの乱戦を楽しめる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは裏谷玲央氏、北川保昌氏、鈴木幸太氏、成田暁彦氏。裏谷氏は当時、他三名は現在もカプコンに所属している作曲家である。前作はキャラごとにテーマ曲を設ける形で出典作品(版権BGM)からのアレンジで固めていたが、本作ではキャラごとではなくステージごとに切り替えてオリジナル曲を書き下ろしている。版権の力を借りることなく独自に盛り上げる良曲揃いで、テクノやハウス系を中心としつつファンキーなものからエスニックなものまで個性的なサウンドを聴くことができる。サウンドトラックについては、先着特典として付属したボーカルCD以外は未発売のため、ここでは曲名は便宜上の仮称とする。
オービタルリング格納庫で流れるのがこの曲である。本作で新たに追加された、宇宙の騎士テッカマンブレードを出典とするステージである。出だしから惜しみなくシンセで盛り上げて電子音楽特有の興奮と陶酔をもたらし、13秒からクリーンなピアノが加わるとますます爽やかさが加速していく。26秒から本格的にメインフレーズに突入すると、ノイジーかつキャッチーなメロディーで快い覚醒感を生み、聴いていると無限にエネルギーが湧いてくるような気分にさせてくれる。以降何度も似通ったモチーフを反復し、1分19秒あたりで派手な効果音で覆い尽くすと、続けて1分26~32秒で絶頂を迎える。そこから再びピアノと馴染みのシンセフレーズに戻るくだりは一際気持ち良く、ループするたびに昂揚感に包まれる。身体の芯から指先まで爽快感が染み渡る一曲である。
モーニングフルオンとかユーロダンスとかそういうジャンルなのかな? それはそれとして格納庫って字面と語感が良いですよね。私はこのブログの名前をすごく気に入っています。