庄司英徳作曲、GXの『Like a Snake』。ポートタウンで流れます。
SFの世界観のもとで豪快なレースを繰り広げるF-ZEROシリーズのうち、セガとのコラボ開発のアーケード版と並行展開でゲームキューブ向けに登場した本作。前作の大会を経て、グランプリ連続優勝を狙うキャプテン・ファルコンらレーサーたちが宇宙最速を目指してしのぎを削ることになる。前作同様、1レースにつき30台出場して大人数で競い合うことができ、アーケードとの連動要素も含めて40台以上のマシンが用意されている。おなじみのグランプリモードや対戦モードに加え、通常のレースだけでなく変わり種のミッションも含んだ全9話構成のストーリーモードや、マシンを自分好みにセットアップできるカスタマイズモードが収録されている。ゲームキューブのスペックを存分に活かしたダイナミックなグラフィック、立体的でスリルあふれるコース設計、やり方次第で時速3000キロを凌駕する圧倒的疾走感が特徴的である。全体的に強気でピーキーなゲームバランスで、ボリュームが多い分、細かな粗や仕様の穴のようなものも散見される。総じて一心不乱のスピード感を味わえる仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは嘉生大樹氏と庄司英徳氏。嘉生氏はフリーランスのミュージシャンで、ゲーム方面ではグランツーリズムシリーズをはじめレースゲームのジャンルでしばしば参加している。庄司氏はセガに所属する作曲家である。このうち本作では嘉生氏が主にキャラのテーマ曲を、庄司氏が主にレースのBGMを手がけている。両名ともシリーズには初参戦で、これまでのフュージョンやハードロック、メタル系のサウンドを部分的に継承しつつ、大部分はテクノで固めている。繰り返し聴くうちにゾーンに入っていくような独自の聴き心地があり、特にレース曲は最終ラップ突入に合わせて転調して盛り上がりを加速させてくれる。サウンドトラックにはボーカル曲や一部アレンジも含めて収録されている。
ポートタウンで流れるのがこの曲である。初代から登場するコースで、交易の中継地点として賑わう宇宙港である。本作では前作に引き続き曲が刷新されている。ジャンプだらけのエアロダイブ、全面パイプでダッシュプレートと柱が特徴的なロングパイプの二つのコースバリエーションがある。冒頭から渋くうねるようなフレーズを奏でて手ごわいグルーヴ感を漂わせ、7秒頃から本格始動すると思わず引っ張られるようなパワフルなノリを生む。20秒からは歌声にも似た電子音が絶えず聴こえるようになり、奇妙にそそられる中毒性を感じさせる。1分過ぎには電子音とともにエレキギターやサイレンのようなエフェクトを駆使して独自の盛り上がりをみせ、やがて1分15秒で一時収束すると今度はすこしくぐもったような響きを帯びる。しばらく粘り強く浮遊感のあるフレーズが続いた後、再び2分過ぎで調子を取り戻し、2分13秒以降には執拗にサイレンのようなエフェクトを連発する。その後2分25~27秒で一旦締め括って次のループへ入る。侮りがたい雰囲気と癖になる響きを両立した一曲である。
蛇が如く、ですね。干支は辰の後が巳ですが、発売の順番で言えばこっちのほうが先です。最終ラップの変化もあわせてお聴きください。