アークシステムワークスがおくる対戦型格闘ゲーム・ギルティギアより、
石渡太輔作曲、AISHA歌唱、STの『Radiant Dawn』。
クイーン・ディズィーのテーマとして流れます。
アニメチックで個性的なキャラがスピーディーな攻防を繰り広げるギルティギアシリーズの4世代目の作品にあたる本作。生体兵器・ギアをめぐる熾烈な争いが続くなか、凄絶な人生を歩む賞金稼ぎのソル=バッドガイは、ギアを生み出した「あの男」が米国政府に降った真意を探るべく戦うことになる。物語や世界観、肝となるゲーム性はこれまでのシリーズと地続きで、2D対戦格闘の枠組みに3D的なセルアニメ表現を取り入れたダイナミックなグラフィックとカメラワークは本作でいっそう強化されている。また、システムや操作体系、コンボとダメージのバランスなど、アクションの手触りに関わる部分が抜本的に再構築されている。特にステージ端に追い込んだ相手を吹き飛ばして痛打を与えるウォールブレイクは、見た目のうえでもシステム面でも豪快さに拍車をかけている。オンライン対戦やシーズン制による定期的なアップデートにも注力していて、キャラの追加やバランス調整のみならず、シーズン3以降はゲージ消費で使える強力な突進技のワイルドアサルト、猛攻を凌ぎつつ相手を弾き飛ばせるディフレクトシールドをはじめとする新アクションも導入された。総じてシリーズを力強く改革させた仕上がりとなっている。後にアーケード、Xbox One、X|S、スイッチに移植された。
本作の音楽を担当するのは石渡太輔氏と滝澤俊輔氏。石渡氏はアークシステムワークスに所属するクリエイターで、本シリーズのゼネラルディレクターでもある。滝澤氏は音楽制作会社TRYTONELABOに所属する作曲家で、本作以前にもXrdのCS版を担当したことがあり、本作では劇伴作曲のみを手がけている。このほか、アークシステムワークス所属の佐藤ノリチカ氏が編曲に携わっている。シリーズサウンド恒例のハードロック・ヘヴィメタル路線を継承しつつ、本作では次世代への躍進を印象付けるパワフルなボーカル曲が揃っていて、どのキャラのテーマにもNAOKI氏やAISHA氏ら気鋭のシンガーを起用している。サウンドトラックは限定盤付属のデジタル版、通常販売のもの、アップデートごとに追加曲を収録したシングルなど順次細々と発売されている。
シーズン4で参戦したクィーン・ディズィーのテーマとして流れるのがこの曲である。ギアと人間のハーフである女性で、当人は心優しく争いを好まないが、出自ゆえの苦労が絶えない。シリーズが進むにつれて主要キャラとの縁が明かされ、一児の母になり、本作では新興のヴィアラティア王国の統治者となって女王の座に就いている。これまでの派手な戦闘衣装から一転、気品漂う淑やかなドレス姿に衣替えしていて、この曲はXでの彼女のテーマ曲『Awe of She』をモチーフにしつつ順当に王道な女声ロックナンバーに仕上がっている。優雅でありながら情熱的なエレキギターのイントロに続いて、22秒からAISHA氏の芯のある歌声が入ることで輝かしい盛り上がりをみせる。全体的に明るい曲調だが53~57秒はやや憂いを帯びていたり、サビの直前でピアノを鳴らしてメリハリをつけたりすることで、華々しさのなかに内なる繊細さや心の機微が窺える。とりわけ曲後半、3分8秒以降でギターが激しく稲妻のようにほとばしるようになると、これまでとは変わって苛烈な印象を生む。ちょうど3分19秒頃から『Awe of She』の象徴的なリフが響き始めるが、やがて3分51秒になると小洒落たピアノ&ボーカルで一息つかせてくれる。間奏を終えた暁にはサビに繋がって今一度、ボーカルもギターもピアノも全身全霊を尽くして鮮やかに合奏する。凛とした気丈さが感じられる一曲である。
この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。『Awe of She』の他にも4分39秒あたりでXrdRでのテーマ曲『One Dawn』を下敷きにしていると言われているようですが、具体的にどの部分のことか聞き取りづらいですね。2曲ともあわせてどうぞ。