VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#1178 『Juno』(石渡太輔/GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-/AC)

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アークシステムワークスがおくる対戦格闘ゲームギルティギアより、

石渡太輔作曲、XrdRの『Juno』。ジャック・オーのテーマ曲として流れます。

ハイスピードなバトル展開と豪快なコンボが特徴のギルティギアシリーズのうち、ナンバリング3作目のアッパーバージョンにあたる本作。基本的なゲーム性や3Dセルルックの美麗なグラフィックはそのままに、本作では新たに6人の追加キャラ(稼働開始時に2人、タイムリリースで1人、CS移植に伴って3人)が参戦した。システム面では、ゲージ消費で特殊バリアを張るブリッツシールドについて、ボタンを押下したままにするとタメ攻撃に派生するようになり、より積極的に扱いやすくなった。また、両者がほぼ同時に投げ技を出すと相殺される要素が加わったほか、一部の覚醒必殺技はバーストゲージを消費することでバースト覚醒必殺技という強化版を放てるようになった。加えて、初心者向けに操作を簡略化して手厚くアシストしてくれるスタイリッシュ操作タイプが追加された。Xrdから順当に密度が高まった仕上がりとなっている。後にPS3PS4、PCに移植された。

本作の音楽を担当するのは石渡太輔氏と佐藤ノリチカ氏。いずれもアークシステムワークスに所属していて、石渡氏が作曲(とシリーズの総監督)を、佐藤氏が編曲を担っている。本作では追加キャラのテーマ曲やオープニング・エンディングなどのボーカル曲を中心にいくつか新曲が書き下ろされていて、例に漏れずエレキギターをガンガン鳴らした熱く激しいロックナンバーが揃っている。サウンドトラックは後発のCS版の楽曲とあわせて3枚組で収録されている。

ジャック・オーのテーマとして流れるのがこの曲である。主人公ソルの因縁の相手である「あの男」の側近である女性で、仮面を被るか飴をなめていないと活動に支障が出る。声音は幼気な少女のものと大人びた女性のものが混在していて、戦闘スタイルはゴーストやサーヴァントという設置型のギミックを扱う、非常にユニークなキャラである。見た目も性格も動きも癖だらけなキャラを表現するにあたって、イントロからエレキギターバグパイプと思しき音色を組み合わせたお祭り気分全開のメロディーが奏でられる。バグパイプが鳴り止む18秒以降はギター中心で陽気な躍動感あふれる旋律を紡ぎ、40秒などで音量控えめでさりげなくトライアングルを鳴らすことで華やかで煌びやかな印象を強める。1分手前から始まるサビは圧巻の盛り上がりをみせ、限界を突き破ってどこまでもいけそうな絶頂のノリを感じさせる。明るく賑やかで力強い一曲である。

この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。ハロウィンモチーフだと怪しくて怖いイメージになりがちですが、この曲はケルトのお祭りらしい賑々しい大騒ぎという感じでしょうかね。