VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#009 『おおぞらをとぶ』(すぎやまこういち/ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君/PS2)

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スクエニがおくるRPGドラゴンクエストより、

すぎやまこういち作曲、8の『おおぞらをとぶ』。

原曲はドラクエ3の同名の曲で、空を飛ぶシーンで流れます。

ドラゴンクエストシリーズのうち、ナンバリング8作目にしてシリーズ初のPS2作品として登場した本作。道化師ドルマゲスの呪いにより時が止まり、城じゅうの人間が姿を変えられてしまったトロデーン王国で唯一難を逃れた主人公は、呪いを解く術を探して仲間たちとともに世界を旅することになる。ハードの移行に伴って従来の2Dドット絵からフル3Dグラフィックに変わり、見渡す限りの広大なフィールドを駆け巡ることができるようになった。職業システムが廃止されたかわりに自由な裁量でキャラを育成するスキルシステムや、材料を組み合わせてアイテムをつくり出す錬金釜など、新要素も多く搭載されていて、総じてボリュームたっぷりな仕上がりとなっている。後に3DSにも移植された。

本作の音楽を担当するのはすぎやまこういち氏。ドラクエシリーズではおなじみの作曲家で、今までかなり音源的な制約が多いなかで作曲してきたなかで、氏曰くPS2になってようやく内蔵音源でも「ベストな音が出せた」、「観賞用というコンセプトで(…)出せるレベルの音」になっているという。いつものオーケストラ調に、ときには印象的な場面では過去作からのアレンジ曲も採用することで、メリハリ豊かなサウンドが揃っている。サウンドトラックはオリジナル音源のもの、オーケストラ音源のもの、3DS音源(基本的にはオーケストラだが、一部シンセサイザーを用いている)のものが発売されている。

神鳥レティスに乗って大空を飛ぶシーンで流れるのがこの曲である。原曲はドラクエ3で不死鳥ラーミアに乗って空を駆けるときに流れるもので、ファミコン音源を最大限駆使して奏でられる美麗な旋律が特徴だが、アレンジではますますその美麗さがブラッシュアップされている。甘美なハープの音色に透明感あふれるフルートの調べが乗せられ、さらにストリングスの儚い旋律が奏でられると、一気に解放するかのように豪華なオーケストラが加わる。大空をたゆたう雲のゆったりとした挙動を思わせる伸び伸びとしたサウンドのあと、ピッチカート調の軽やかな間奏が入ると、まるでループを感じさせないほど洗練された曲の構成で再びフルートとストリングスとオーケストラが始まる。空中散歩をあますことなく満喫させてくれる一曲である。

ラスボス戦がこれの戦闘アレンジ、というのがまた素晴らしいセンスです。ドラクエ11のケトス(覚醒時)の飛行シーンでも流れていましたね。原曲もどうぞ。

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