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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#118 『ナナシ ノ テエマ』(祖堅正慶/ナナシ ノ ゲエム/NDS)

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スクエニがおくるホラーアドベンチャーナナシノゲエムより、

祖堅正慶作曲、『ナナシ ノ テエマ』。

メインテーマにして、作中のゲームで流れる街の曲。

DS向けの本格的なホラーゲームとして登場した本作。「そのゲームをプレイすると、一週間以内に必ず死ぬ」という曰くつきの呪いのゲームに挑むことになった主人公が、数々の怪奇現象に遭遇しながら生き残るべく真相へと迫ることになる。レトロRPGをプレイする2Dモードと、現実世界で奔走する3Dモード(DSを縦にしてタッチペン操作)の両方を行きつ戻りつしてプレイするのが基本的な流れで、双方の世界が相互に干渉し合いながら、じわじわと恐怖を煽り立てていく。DSの特性を活かした意欲作に仕上がっている。

本作の音楽を担当するのはルイーズ野間こと祖堅正慶氏。スクエニに所属する作曲家で、ルイーズ野間という名義は、作中の登場人物にして呪いのゲームにおけるサウンドコンポーザーに由来する。バグやノイズがちらつくゲームに合わせて流れるBGMも不協和音になるなど、音楽関連の演出は凝っていて、そのほか3Dモードにおいても足音や環境音といったリアル志向なサウンドが恐怖心を駆り立てる。サウンドトラックはダウンロード配信限定で発売されている。

呪いのゲームにおけるヴァルナの街のテーマ曲で、本作全体のメインテーマにも該当するこの曲は、ドラクエなどのファミコン時代のスクエニRPGを彷彿させるレトロでクラシックな音使いが特徴である。水に囲まれた街の風景を美しく彩る、笛のような透明感のある音色と、心地良く響き渡る伴奏のアルペジオが、素朴な情緒を生み出す。不協和音アレンジやオーケストラアレンジ、次作ではジャズアレンジまで、メインテーマにふさわしい多種多様なアレンジが施されている。

オケアレンジはもはやドラクエそのものな雰囲気が出ていて、意識的に作風を似せているというのがよく伝わってきます。『ナナシ ノ テエマ [オーケストラ]』(上)と、続編の目より、ちょっぴり官能的な印象を与える『ナナシ ノ テエマ [ジャズバージョン]』(下)、あわせてどうぞ。

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