Reverge LabsとLab Zero Gamesがおくる2D格闘ゲーム・Skullgirlsより、
Breton Kossak・Blaine McGurty作曲、『Pedestrians Crossing』。
メインメニューで流れます。
アメリカの同人ゲーム会社・Reverge Labsと、解散後に元スタッフが設立したLab Zero Gamesによる海外産のインディー2D対戦格闘ゲームとして登場した本作。登場するキャラクターはすべて美少女であり、非常に滑らかで良質なアニメーションが特徴で、海外のカートゥーンと日本の萌え文化を融合させたハイブリッドなデザインが独特な雰囲気を醸している。美少女と一口に言っても人外揃いという強烈な世界観は、いたるところにパロディやオマージュが散りばめられていることもあり、ダークな作風とは裏腹に全体的に親しみやすい仕上がりとなっている。後に拡張版がXbox360やPC、PS4、PSVitaなどにも発売された。
本作の音楽を担当するのはVincent Diamante氏、Breton Kossak氏、Blaine McGurty氏、山根ミチル氏。こと日本では悪魔城ドラキュラなどを手がけてきた山根氏が作曲に携わったことで話題となった。Diamante氏は過去にthatgamecompanyのポエティックアドベンチャー・Floweryの作曲を担当し、穏やかで優しいタッチに沿った音楽で一躍注目を浴びた作曲家である。本作では山根氏とDiamante氏の両名が中心に作曲していて、Kossak氏とMcGurty氏の担当曲は少数に留まっている。コミカルだけどホラーテイスト、という捻りの利いた世界観に合った遊び心あふれるレトロなジャズサウンドが多い。サウンドトラックはボーナストラックとして主題歌の日本語ボーカルも含めて収録されている。
メインメニューで流れるのがこの曲である。最初から最後までぶれることなくジャズを貫き続ける洒落た曲調が印象的である。軽快に鳴り響くパーカッション、そっと添えられるピアノの伴奏、ウッドベースが生み出す絶妙なグルーヴ感が、主旋律のサクソフォンの魅力を最大限にまで引き出す。陽気で小気味良く、けれどどこか哀愁を帯びた即興風のメロディーは、これから繰り広げられるであろう美少女たちの熾烈な戦いの余興にふさわしいファンキーなムードを整えてくれる。自由奔放なのに淡泊でもあるような独特な一曲である。
聴き飽きないタイプの曲ですね。ちなみに曲名の意味は「横断歩道」です。