中條謙自作曲、2の『ARENA』。汎用ステージ曲。
武将たちがくんずほぐれつの大合戦を繰り広げる無双シリーズのうち、真・三國無双シリーズのナンバリング2作目にあたる本作。三国志の世界観で繰り広げられる一騎当千のゲーム性はそのままに、本作では新たに2人同時プレイに対応し、参戦武将、ステージ数とも大幅にボリュームアップした。そのほか、武器が導入され、武将たちの史実の活躍を閲覧できる事典が登場、アクションの幅も増えた。以降のシリーズで標準搭載されるシステムは本作で軒並み確立され、無双シリーズの方向性を決定付けたと言っても過言ではない仕上がりとなっている。後に拡張版の猛将伝が発売されたほか、Xboxにも移植された。
本作の音楽を担当するのはMASA氏、志知道彦氏、中條謙自氏、本間雅明氏の四名。ただし本間氏はエンディングテーマの編曲のみの参加である。いずれも当時コーエーに所属していた作曲家たちである。前作から引き続き、本作でもハードロック調の熱い楽曲が大半を占め、その多くはVer.2という形で前作の曲に細かなアレンジを施したものとなっている。それとは別に用意された本作初出の新規曲も高水準にまとまっていて、以降も再三アレンジされることとなる逸品揃いである。サウンドトラックについては、シリーズ初期のサウンドを収録した究極音源および究極BOXに本作の楽曲も含まれる。
固有のBGMが設定されていないステージにおいて流れるのがこの曲である。カッティングを利かせた歯切れの良いアコースティックギターの音色が、鋭利でエネルギッシュなエレキギターの音色と融合することで、抜群の疾走感と非凡な爽快感を生み出す。それと同時に、一抹の切なさをも感じさせる繊細で精巧な音使いが印象的で、いつまでも飽きることなく聴き続けられる力強さを滲ませている。後に真・三國無双7にて笛の音を取り入れたロングバージョンアレンジ（編曲は木下洋介氏による）や、無双OROCHI3にてがらっと趣向を変えたテクノ系のアレンジ（編曲は豊田亜矢子氏による）が登場した。
この曲は「行軍」というタイトルでも知られていますね。個人的には原曲が一番気に入ってますが、アレンジもなかなか素敵です。7の『行軍・IF』（別表記で『ARENA -DW 7th MIX-』とも）とオロチ3の『ARENA -TRINITY MIX-』、あわせてお聴きください。
