日本一ソフトウェアがおくるダークファンタジーアクションRPG・魔女と百騎兵より、
佐藤天平作曲、『百輪の薔薇』。魔女戦で流れます。
ポップな絵柄とは裏腹に、残虐で陰湿なダークな作風が特徴の本作。百年にも及ぶ悪しき森の魔女との因縁を果たすべく、沼の魔女メタリカは伝説の兵士たる百騎兵を率いて各地のピラーと呼ばれる魔力の柱を咲かせ、世界を沼で埋め尽くすことになる。ハックアンドスラッシュ要素が強く、百騎兵のエネルギー源となるカロリーに気を配りつつ、最大で五つまで装備できる武器を切り替えながら様々なギミックに満ちたダンジョンを攻略していく。非常にアクの強い世界観と、曲者揃いの個性的なキャラクターとが織り成す独特な雰囲気が一際存在感を放っていて、後に新要素を加えたリバイバル版がPS4向けに登場した。
本作の音楽を担当するのは佐藤天平氏。ディスガイアシリーズをはじめ、日本一ソフトウェアの作品を多く手がけている作曲家である。本作では、メルヘンチックでブラックな世界観にあわせて、ピアノやストリングス、コーラスなどをふんだんに用いた妖艶で幻想的なファンタジーサウンドが一通り揃っている。サウンドトラックは初回限定盤に同梱されているほか、人気曲をピックアップしてアレンジしたものも発売されている。
魔女や外道魔女との戦い、すなわち本作におけるボス戦の戦闘曲として流れるのがこの曲である。奇妙に疾走感のあるストリングスから始まり、ギターや笛、コーラス、ハープなど、様々な楽器が一堂に会して魔術的なアンサンブルを奏でることで、小気味よい軽妙さを醸し出している。全体的にアップテンポでノリが良いが、どこか鬱屈とした闇を抱え込んでいるふうにも感じられ、禍々しい昂揚感を生み出している。薔薇のように美しく、薔薇のように刺々しくもある、艶美で刺激的な一曲である。
サントラのアレンジ版は尺が伸びてより奥行きが増したような感じで、2分あたりから新たなパートも加わって聴き応え抜群です。あわせてどうぞ。