株ポケとテンセントがおくるチーム戦略バトル・ポケモンユナイトより、
景山将太作曲、『バトル準備』（仮称）。バトル準備画面で流れます。
中国のテンセント傘下のTiMi Studiosが開発した、ポケモンの世界観を用いた基本プレイ無料のMOBA（チーム対抗のリアルタイムストラテジーの一種）にあたる本作。エオス島を舞台に、5対5で制限時間内に獲得するスコアを競い合うユナイトバトルを繰り広げることになる。好きなポケモンを選択し、バトルフィールド上で出会う野生のポケモンを倒してエオスエナジー（スコアの源で光る球のようなもの）を入手し、敵陣にあるゴールに入れることで初めて得点が加算される仕組みである。チームメンバーと協力しながら10分の試合時間を戦い抜くことになり、ときには相手チームと直接対決に臨んで、敵の進行を防いだり味方を支援したりして勝利を目指す。わざやもちもの、ポケモンの進化など、本作用に効果や仕様をアレンジしつつもポケモンならではの要素が勢揃いしている。課金要素は使用できるポケモンの解放やもちものの性能強化、着せ替えなどが中心である。とっつきやすさを重視したカジュアルなゲームデザインで奥深い戦略性を楽しめる仕上がりとなっている。後にスマホ向けに配信された。
本作の音楽を担当するのは景山将太氏。以前ゲームフリークに所属していた、現在のフリーランスの作曲家で、本編のポケモンシリーズや周辺作品（ポッ拳やポケモンマスターズなどのスピンオフをはじめ、ゲームに限らず映画やアニメなど）の作曲経験がある。本作では曰く「オーケストラと近未来シンセサウンドの融合」を掲げた王道かつ爽快な楽曲群が揃っている。試合終盤になると専用のアレンジに切り替わるなど、試合を盛り上げるのに一役買っている。サウンドトラックは現時点では未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
バトル準備画面で流れるのがこの曲である。試合開始前のキャラクターセレクトの場面で、どのポケモンを選ぶか、バトルアイテムやもちものは何を持たせるか、などを検討することになる。実際の試合はこれからだが、すでにこの時点で勝負は始まっていると言わんばかりに、この曲は管弦楽器とエレキギターを組み合わせた勇壮なシンフォニックロックに仕上がっている。主旋律ははじめは管楽器で、18秒からは弦楽器にバトンタッチすると、しばらくそのままの体制で進む。が、曲後半の40秒過ぎにそれまで伴奏に徹していたギターが、満を持してストリングスと一緒にダブルで主旋律を務めると、特に44～50秒あたりで今まで以上に勇ましくも哀愁漂う絶妙なメロディーを奏でる。試合前から全力投球の勢いを感じさせる一曲である。
この感じ、XYのスパトレを思い出しますね。あれもすごく好きです。『スーパートレーニング！』（もちろん景山さんの作曲です）、あわせてどうぞ。
