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#217 『ダーククラフターとの戦い』(大原萌・酒井省吾/タッチ!カービィ スーパーレインボー/WiiU)

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HAL研究所がおくるタッチペンアクション・タッチ!カービィより、

大原萌・酒井省吾作曲、スーパーレインボーの『ダーククラフターとの戦い』。

ラスボス戦で流れます。

DSで発売されたタッチ!カービィの続編として、カービィシリーズ初のWiiUハードにて登場した本作。今度のカービィは、粘土の芸術家・クレイシアにより、プププランドの色を吸い取られ、自身も身動きが取れなくなるも、虹色の絵筆の妖精・エリーヌの力を借りて、色を取り戻すべく共に粘土でつくられたセプントピアを冒険することになる。本家シリーズではない派生作に続編が登場するのは初めてで、タッチペンを魔法の鉛筆に見立てた前作に対し、本作はカービィを導く虹のラインを同時に複数描くことができるようになった。クレイアニメ調のグラフィックの、本物と見紛うほどの質感とつくり込みの深さが特徴で、敵から得るコピー能力はない代わりに一部のステージでタンクやロケットといった乗り物に変身できるようになった。丁寧さが光る仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは酒井省吾氏と大原萌氏。いずれもHAL研に所属する作曲家で、大原氏は発売当時は駆け出しの新人で、本作に関しては入社前に担当している。酒井氏は本家シリーズでは夢の泉DXやドロッチェ団にて作曲経験があるが、エアライドやあつめて!などの番外編を担当することもすくなくなく、本作もその例に漏れない。前作は過去曲のアレンジが大半を占めていたが、本作は一転してオリジナル曲多めの配分となっていて、本格的なオーケストラを採用したバラエティ豊かな楽曲が揃っている。また、シリーズとしては珍しく、サウンドルームで曲名まで表示されるなど、機能が充実している。

クレイシアにより奪われた色を取り戻すべく、クレイシアに挑み勝利をおさめた後に現れるのが本作の黒幕、ダーククラフターである。その最後の戦いで流れるこの曲は、メリハリの利いた聴き応えのあるオーケストラ仕立てとなっている。幻想的なピアノの音色から始まり、ストリングスの重厚の音色が加わると、優雅なコーラスもあわせてすこしずつ着実に盛り上がっていく。サビに来ると、それまでの物静かな雰囲気を保ちつつ、勇ましいメインテーマのフレーズが挿入される。続いて奏でられるストリングスが、美しいビブラートを利かせながら高音で締めくくると、再びピアノイントロに回帰する。神秘的な盛り上がりを誇る一曲である。

メインテーマは初代エンディング(石川淳作曲『あしたはあしたのかぜがふく』)のフレーズ入りですね。ゲーム中でもたびたびアレンジされているので、『タイトル』もあわせてお聴きください。

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