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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#299 『STILL IN THE DARK』(石渡太輔/GUILTY GEAR X/ⅮC)

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サミーがおくる2D対戦格闘ゲームギルティギアより、

石渡太輔作曲、家庭用機版Xの『STILL IN THE DARK』。ミリア対ザトー戦の専用曲。

ギルティギアシリーズのうち、2作目にしてアーケード進出作にあたる本作。生体兵器・ギアが猛威を振るう世界で、「人に危害を加えないギア」が出現したという噂の真相を確かめるべく、各々が行動を始めることになる。ゲージ消費で攻撃動作を強制中断するロマンキャンセルや、ガードすればするほど被弾時のリスクが大きくなるガードレベルをはじめ、自由でダイナミックなアクションが数多く揃っている。高解像度の美麗なグラフィックや個性豊かなキャラクターと相まって、いずれもシリーズの人気の基盤となる要素がぎっしり詰め込まれていて、格ゲーブーム再来の火付け役にもなった革新的な出来で知られる。後にドリキャスPS2などにも移植されている。

本作の音楽を担当するのは石渡太輔氏。本作の開発元であるアークシステムワークスに所属するクリエイターである。氏は音楽のみならず、システム、シナリオ、キャラクターデザイン、果てには主人公のCVまで担当している、GGシリーズのゼネラルディレクターである。氏自身がハードロックやヘヴィメタルに造詣が深いことから、楽曲全般もそうした影響を強く受けていて、キレのある派手な作風を隅々まで堪能できる。AC版とDC・PS2版とでは音源が異なり、後者では特にギターが生音に置き換えられている点が印象深い。サウンドトラックはAC版とコンシューマー版でそれぞれ発売されている。

ミリア=レイジ、金髪碧眼の容姿を持つ元アサシンである彼女は、孤児時代にザトー=ONE率いる暗殺組織に拾われた経歴を持つ。組織脱走後もミリアにとって、かつて育ての親であり師匠であったザトーの存在は大きく、そうした複雑な因縁を持つ者同士の戦いにおいて流れるのがこの曲である。エレキギターの旋律にエレキギターの伴奏が組み合わさった硬派なロックナンバーで、全編にわたって熱く、激しく、ときに物悲しく奏でられるその音使いからは、抜群の聴き応えを誇る疾走感が滲み出ている。1分30秒あたりの間奏部分で挿入されるアコースティックサウンドは、センチメンタルな響きを帯びているが、そこからさらに力強く気勢をあげてエレキギターが展開することで、緩急の差が心地良い、重厚感たっぷりな仕上がりとなっている。

生音のほうが好みですが、AC版の音源も独特な味わい深さがあります。ぜひ聴き比べてみてください。

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