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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#337 『悲しき自由』(JOHN PEE/トレジャーハンターG/SFC)

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スティングがおくる冒険活劇RPGトレジャーハンターGより、

JOHN PEEこと田中光人作曲、『悲しき自由』。アトランティスで流れます。

次世代機の64が発売されるわずか一ヶ月前にスーファミに登場した本作。由緒正しいトレジャーハンターの家系であるG家の末裔・レッドとブルーは、謎の財宝オーパーツを求め、仲間と一緒に冒険の旅に出かけることになる。ハードの円熟期にふさわしく、細部まで丁寧に作り込まれたグラフィックとサウンドが特徴で、戦闘システムはアクションポイント・バトルシステムと呼ばれ、マス目で区切ったトップビュー型のフィールドを用いたシミュレーション的な要素を含んでいる。シナリオはやや短めだが、意欲的なセンスが光る仕上がりとなっている。後にバーチャルコンソールで配信された。

本作の音楽を担当するのは岩田匡治氏、崎元仁氏、迫田敏明氏、JOHN PEE氏などの複数の作曲家たち。このうちJOHN PEEとは当時スティングに所属していた田中光人氏の別名である。また、スタッフロールに表記されているのは以上四名だが、サウンドトラックによるとこの他にも後藤秋子氏、高田陽子氏、まついともこ氏が作曲に携わっているようである。本作の総曲数は80を超え、その一つ一つの楽曲のクオリティの高さとともに、しばしば曲名のネーミングセンスの珍妙さが注目される。サウンドトラックはボーナストラックとして一部楽曲のMIDIバージョンも含めて収録されている。

個性的な曲名のなかで一際異色な、まともでシリアスな題名を持つこの曲は、物語後半に訪れることになるアトランティスにて流れる一曲である。アトランティスは、荒涼とした大地に城が聳え立つ場所で、煌びやかでありながら退廃感漂う雰囲気を、ゆったりと切なさ薫るピアノの音色が静かに彩る。ときにコーラスを取り入れつつ、儚く、そして美しく奏でられる旋律は、1分10秒あたりで曲調に変化が生じ、そこからの展開は、繊細さを保ちながらも芯の通った粘り強さを感じさせる。1分57秒で一連のメロディーが完結すると、繋ぎ目をまったく意識させない流麗さで自然にループへと突入する。

90年代後期の似たような曲として思いつくのはLOMの『滅びし煌めきの都市』でしょうか。曲全体を支配する空気感になんとなく共通点があるような感じがします。

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