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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#709 『江戸時代ステージ』(竹間淳/ドラえもん 迷宮大作戦/PCE)

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藤子・F・不二雄の漫画「ドラえもん」を原作とする、

ハドソンが手がけるパズルアクション・迷宮大作戦より、

竹間淳編曲、『江戸時代ステージ』(仮称)。

原曲は菊池俊輔作曲『ドラえもんのうた』で、江戸時代のステージで流れます。

日本物産のアーケード用パズルゲーム・キッドのホレホレ大作戦の実質的なキャラ替え移植として登場した本作。タイムマシンで旅行している最中に悪の手先であるツチダマにさらわれてしまったのび太たちを救うべく、ドラえもんは時空を越えて冒険することになる。全60面からなるステージに散らばるどら焼きをすべて集めてどこでもドアを使うとステージクリアとなり、邪魔をしてくる敵は落とし穴を掘って地面に埋めるか、ひみつ道具で攻撃して倒していく。難易度は三種類、現代や未来や江戸など様々な時代を行き来しながら攻略するユニークな世界観が印象的な仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは竹間淳氏。本作以前にもハドソンの作品ではボンバーマンシリーズやファミコン版のドラえもんなどを手がけてきた作曲家である。ファミコンドラえもんと同様、本作では一部のジングルなどを除き、楽曲はすべてアニメの主題歌をもとにしたアレンジとなっていて、時代ごとに異なるテイストに編曲された『ドラえもんのうた』が楽しめる。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とするが、一部の楽曲は氏本人のSoundCloudにて音源が公開されている。

江戸時代のステージで流れるのがこの曲である。ずらりと並んだ長屋に灯篭、池なども多い雅な風情が漂う街並みにあわせて、この曲は大胆に和のスパイスが効いた音色が特徴的である。イントロからしてすでに力強い気迫を感じさせ、続いて奏でられる三味線を思わせる電子音が華やかに舞い踊ることで、主題歌の旋律を踏襲しつつも柔軟で変幻自在なアレンジに仕上がっている。30秒あたりのサビのラストフレーズ、歌詞に当てはめるなら「とってもだいすきドラえもん」に相当する部分の溜めが、いっそうエネルギッシュな昂揚感を生み出していて、ものの見事に江戸ならではのエッセンスを体現している一曲である。

この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。アレンジの手腕が非常によく発揮された好例ですね。スタッフロールではこの曲をベースにしたスローテンポ版が流れますので、そちらもあわせてどうぞ。

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