ADKがおくる超絶送り合い対戦ゲーム・ティンクルスタースプライツより、
大島高雄作曲、プチプリの『Love again(天使界ステージ)』。
天使界ステージで流れます。
格闘ゲームを得意とするADKが、対戦ゲームのノウハウを活かして開発した縦スクロール対戦シューティング・ティンクルスタースプライツのシリーズ2作目として登場した本作。前作の騒動から三日後、妖精界、天使界、悪魔界を繋ぐ星々のバランスが崩れる現象が発生、頼みの綱である妖精界の王女・ロードランも失踪してしまい、時の魔法使いタイム・バターミットは世界を元通りにするために旅立つことになる。画面上の敵を倒して対戦相手にダメージを与える対戦システムや、おなじみのキュートなビジュアルは健在で、新たにグラフィックと背景が3D化されたほか、キャラクターボイスも前作以上にたっぷり収録されている。前作同様、シューティングと対戦ゲームを高度に組み合わせた革新的な意欲作に仕上がっている。
本作の音楽を担当するのは岩井隆之氏、岩井由紀氏、大島高雄氏の三名。いずれも当時フリーランスで活動していた作曲家である。シリーズ2作目にあたる本作は、前作から9年も経過し、その間にADKが倒産したことにより、大幅なスタッフの入れ替えがあったが、そのなかでも大島氏(かつてADKに所属し、社内サウンドチームであるADK SOUND FACTORYの一員だった)は二作続けての参加である。本作の可愛らしい雰囲気に見合った、ポップで疾走感あふれる楽曲が揃っている。サウンドトラックには本作の楽曲のほか、前作のアーケード・ネオジオ音源をリマスターしたものも収録されている。
天使界ステージで流れるのがこの曲である。前作で登場した『Love so(Radio active mix/空ステージ)』や『Love will never die(最終ステージ)』と同じ系譜をたどる曲で、ピアノとシンセを組み合わせた爽快感たっぷりの曲調が印象的である。四つ打ちで刻まれる盤石なビートに、気品漂うピアノの旋律をうまく乗せることで、力強くも幻想的な雰囲気を生み出す。アップテンポでやや激しめな前作の楽曲群とは一味異なり、成熟した大人っぽさを感じさせる一曲である。
成熟したといっても先に述べた通り作中では前作と本作の間でほとんど時間的な隔たりはありませんね。それはさておき、『Love so(Radio active mix/空ステージ)』と『Love will never die(最終ステージ)』もあわせてどうぞ。